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2018.01.15
引渡しを命じる主文を12歳であることに鑑み脱落させた事例
福岡高裁平成29年3月3日第3当裁判所の判断(略語は原審判の表記による。)1監護者の指定について(1)当裁判所も,未成年者A(長男)及び未成年者B(長女)の監護者をいずれも相手方と定めるのが相当と判断するが,その理由は,次の(2)のとおり判断の補足を加えるほか,原審判の「理由」の「第2…続きを読む
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2018.01.15
子の引渡しの審判前の保全処分で保全の必要性が否定された事案
東京高裁決定平成28年6月10日2当裁判所の判断(1)一件記録によれば,以下の事実を一応認めることができる。ア抗告人(昭和50年□□月□□日生)と相手方(昭和48年□□月□日生)は,平成18年□月□日に婚姻の届出をし,両名の間に未成年者らをもうけた。イ抗告人と相手方は,二男の出生後,次…続きを読む
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2017.10.10
男性の子連れ別居が違法とされるケース
東京高裁平成29年2月21日男性による子連れ別居について相手方母親は,未成年者出生後,専業主婦として未成年者の監護を行い,就職した後は抗告人と協力して監護を行い,この間も食事作りは専ら相手方が行い,短時間勤務に変更後は監護の時間が増えていたのであり,抗告人と同居中は主たる監護者であった…続きを読む
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2017.10.08
こどもを自宅に残して,複数の男性と会うため夜間外出や外泊を繰り返していたことからすれば,申立人の監護は適切さを欠くものであったとされた事例
奈良家庭裁判所平成28年5月31日第3当裁判所の判断1事実関係本件及び関連事件(当庁平成28年(家ロ)第□□□□号)の各記録によれば,次の事実が認められる。(1)申立人(昭和57年□月□□日生)と相手方(昭和51年□月□□日生)は,平成19年□月□□日に婚姻し,平成20年□月□□日に長…続きを読む
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2017.10.08
男性側の監護につき女性の引渡しで差戻しをされた例ー大阪高裁平成28年8月31日
大阪高裁平成28年8月31日妻が夫に対して、相手方の実家で監護中の未成年者3名(8、5、3)の引渡しを求めた事例である。第2当裁判所の判断1本件は,未成年者らの母である抗告人(妻)が,未成年者らの父であり実家で未成年者らを監護している相手方(夫)に対し,未成年者らの監護者をいずれも抗告…続きを読む
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2017.06.09
人身保護請求の拘束者側で勝訴しました。
第三者を監護権者に指定することができるか、という論点と密接に関わるこの論点ですが、法理論上は置いておいて、第三者が監護しているこどもにつき親権者が人身保護請求をした事例で第三者側の代理人に就き勝訴しました。人身保護請求とは人身保護請求というのは刑事法の一種です。したがって、家事事件では…続きを読む
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2016.10.16
こどもの手続代理人の運用状況
私も、こどもの手続代理人を私選で選任する求めたところ、却下されたことがあり、その運用はベールに包まれたところがありますが、事例報告が業界紙に報告されています。・子の監護者指定調停こどもの監護者指定・引渡しについて、手続代理人が就いたというのは、ある意味ではめずらしいような印象があります…続きを読む
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2016.05.25
調査官調査の限界―二宮教授の論考を参考に
家裁調査官は、子の意思の把握のための調査を行い、その事実を父母に伝えることによって、父母に子の視点に立つように働きかけることもできる。しかし、私の経験的にいえば、既にインテークで結論を決めてしまい、結論、つまり仮説に沿った陳述しか録取しない場面が多いように思われる。本来、家裁調査官は、…続きを読む
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2016.01.08
親権者を決めている最中に子どもが相手に連れ去られたら?
離婚相談のなかでも、どちらの親が子どもの面倒をみるのかというのは大きな問題です。この問題は、離婚の調停中や協議中に話し合われます。しかし、どちらが親権者であるかが決定する前に相手方が子どもを連れ去ってしまう、というトラブルが発生するケースがあります。そのような場合は、できるだけ早く弁護…続きを読む
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2015.07.03
子の引渡し事件で引渡しが命じられた事例
別居中の夫婦の一方から、現にこどもを監護している他方に対する子の監護者の指定及び子の引渡しの請求は、子の監護に関する処分の一態様として扱われており、子の監護について必要な事項は子の最善の利益を考慮して決められます。そして、監護者の指定及び引渡しの判断基準は、本来ケースワーク的機能を果た…続きを読む
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2015.06.11
人事訴訟におけるこどもの引渡し
名古屋の離婚弁護士のコラムです。離婚訴訟(人事訴訟)においては、原告が子を監護養育していない場合、自らを親権者として指定することを求めるとともに、子を監護養育している被告に対して子の引渡しを求めることができる。家裁は、原告を新たに親権者として定める場合において、その実効性を確保する必要…続きを読む
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2015.03.26
違法な連れ去りがあった場合の監護者指定の判断基準
名古屋の離婚弁護士のコラムです。違法な連れ去りといっても,審判前の保全処分では考慮の対象になるものと考えられます。しかし,本案の場合は違法性よりも子の福祉に適うかという観点から判断がされることになるので,監護開始の違法性はあまり重視されないものと考えられますが,実務上,監護者指定の判断…続きを読む
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2015.03.13
別居中の夫婦間の子の引渡しをめぐる事件
別居中の夫婦間の子の引渡しをめぐる事件・審判前の保全処分別居中の夫婦間の子の引渡しをめぐる事件は、家庭裁判所においては、民法766条2項の「子の監護に関する処分」や審判前の保全処分として申し立てることになります。子の監護者を指定する基準子の監護者を指定する基準は、子の最善の利益の確保で…続きを読む
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2015.02.27
こどもの意思の尊重と人権享有主体性
名古屋の離婚弁護士のコラムです。立命時代、憲法では「未成年者に憲法上の基本権の共有主体性が認められるか」という論題がありました。しかし、未成年者といえども人間であることに変わりはないのであるから、そもそもなぜこんな議論をするのだろうと不思議に思っていたことがありました。憲法では、未成年…続きを読む
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2015.02.20
子の奪い合いに強い
子の引渡し請求は、親権に基づく請求があります。 この点、監護権は身上監護権だけが帰属することになります。その他は財産管理権と法定代理権というべきです。 もっとも、親権者は監護権者が別に定められた場合に子の引渡しを請求できるかどうかですか、監護者への引渡しを請求できるにすぎないとの見解が…続きを読む
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2015.01.31
別居中の子連れ別居の強行とその後の解決に与える影響
そもそも、父母間の葛藤が強くなく、一方が理性的である場合は子連れ別居など相手方の承諾なしに別居を踏み切ることはこどもに対する虐待行為になりますし、紛争の激化を招くので相当ではない場合もあります。我が国では9割が協議離婚で、面会交流もルールを決めずにこどもが意思に基づいて自由に行き来して…続きを読む
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2015.01.04
別居中の夫婦間の子の引渡請求
子の監護をめぐる紛争は、お父さんとお母さんによる争いが長引き、解決までに時間を要しますので、できるだけ早期に解決を図る必要があるとされているとされています。緊急性は、以下のように分類されています。審判前の保全処分申立事件として受理した家裁は、事件処理の方法として、本案と保全のどちらを重…続きを読む
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2014.12.04
子どもの意思の尊重
家事事件手続代理人をしていると、子どもと面談することがあります。こうしたことは、二宮周平「離婚紛争の合意による解決と子の意思の尊重」40ページにおいても紹介されており、代理人弁護士が子どもと面談することもあります。もっとも、民法は、子の利益を最も尊重して決定しなければならない、と規定し…続きを読む
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