面会交流

損害賠償請求を履行確保の手段として利用される場合

 定められた面会交流を不当に制限・妨害する監護親に対しては、損害賠償として慰謝料の請求が可能であるとされております。この点、静岡地裁浜松支部平成11年12月21日は500万円という高額の慰謝料の支払いを命じて注目されました。

今後、損害賠償請求訴訟が増加する見込みも

 

 妨害の程度、約定無視の態度が顕著というような考慮要素が重視されることになります。この点については、70万円程度の慰謝料を認める裁判例が参考になります。ただし、500万円を認めた裁判例は弁護士がポイントを間違えて弁護をしていたものです。離婚弁護士などにきちんと依頼をしましょう。

防訴することはできないことか

 

 約定後に事情の変更があって、約定どおりに面会交流を行うことが子の福祉に反するという点を監護親が立証すれば、約定違反があっても損害賠償が認められないという指摘もあります。子の福祉に反する場合については、面会交渉が制限されることになっています(浦和家裁昭和56年9月16日)。損害賠償請求の可否についても、基本的には、非監護親の面接交渉権の行使が子の福祉に反するかどうかという点がポイントになります。かかる事実を主には母親側が主張、立証することになるかと思いますが、面会交流が子の福祉に反するとの主張がポイントとなります。なお、子の福祉に反する具体的な場合の指摘もあります。

 以上のとおり、面会交流の不履行に対する民事上の損害賠償請求も考えられますが、賠償を命じても直接面会の実施にはつながらないことから、「最後の嫌がらせ」と受け止められるのが一般であることを意識しておきましょう。また、こどもの不信感も強くなり悪い結果を助長する可能性も考えておく必要があります。

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