別居後に夫に生じた恋人

 夫と3年前から別居していますが、最近、夫に交際している女性ができたようです。このような場合にも離婚原因となる不貞行為でしょうか。

別居後に夫に生じた恋人

 かなり難しい質問なのですが、裁判官によって判断が異なるとしかいいようがないかもしれません。

 婚姻関係が破綻していれば不貞行為は離婚原因にならないというのがルールです。ただ、裁判官によって別居即破綻と考える裁判官もいれば、別居して3か月程度たたないとする教科書、別居して半年は破綻しないとする見解などもあり得るでしょう。

 東京家裁では、別居即破綻と考えているのではないかというふしもありますが、裁判官によっても異なりますので保守的に最後の6か月程度は別居期間(冷却期間)と考えておく方が無難ではないかと思います。

 夫と別居していることで、すでに婚姻関係が破綻している状況であれば、その後に夫が不貞行為をしていても、その不貞行為が離婚原因とはならないと考えられています。ですので、破綻した後、探偵などに法的見解を知らずに調査を依頼されている方もいます。

 また、婚姻が破綻しているのであれば夫婦共同生活の平和を乱すことになりませんから、それを理由として、夫や交際相手の女性に対して、慰謝料を請求しても認められないものと考えられています。

 他方で、別居をしていたとしても、婚姻関係は完全には破綻していないという可能性も否定はできません。また、仮に男性は女性に対して、「妻とは離婚していないが破綻しているんだよ」というのはよくみられる口説き文句です。

 見解が統一されているわけではありませんが、態勢はこの場合、破綻を信じるについては相当の根拠を持っていなければならず、具体的には恋人には婚姻破綻についての調査義務があるというのが、一部の裁判例の見解です。なので不貞による損害賠償請求に巻き込まれないようにする必要があるでしょう。

 そこで、何年間別居をすれば婚姻関係が破綻することになるというものではなく、別居の期間や別居に至った経緯、別居後の夫婦間の係り合いなどを総合的に考慮して、裁判官が、婚姻関係が破綻していたかどうかを判断することになりますが、交際する前に婚姻を知りながら「婚姻が破綻していると思っていました」と抗弁するだけで根拠がないとなかなか難しい場合もあります。

 既に法律婚の人と交際する場合は上記を裁判官頼みにするのではなく、自分である程度は調査しないといけないという心持ちは必要となるでしょう。

 裁判官が、まだ破綻していなかったという判断をすれば、別居後の不貞行為についても離婚原因になる可能性や慰謝料が発生する原因になる可能性は残されています。破綻という概念は時代とともに変わりうる規範的概念と思われます。

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