発達障害と面会交流

アスペルガー障害やADHDといったものは、自閉症スペクトラムという大概念に整理されました。

わかりやすくいえば、定型発達と異なり、発達障害の場合は、発達の程度に「でこぼこ」があるという意味です。

「でこぼこ」がありますので、得意なこともありますし、不得意なところもあります。

自閉症スペクトラムは器質的特性、つまり脳の障害と思われがちですが、最近は愛着障害、つまりアタッチメント不足からも説明ができるという心理学的側面からの説明もあり、両親の育成にも再び目が向けられるようになってきています。

子供の発達障害が夫婦関係に及ぼす影響も様々です。
夫婦関係の悪化で、実は、自閉症スペクトラムについて、夫婦で受け止め方が違うというところから悪化することがあります。
三歳児検診等で明らかになったり、その増悪が小学校中学年あたりで表面化するというケースがあります。

本来、夫婦が寄りそいながら合同力を発揮して問題行動の解決にあたればいいのですが、母親は産後うつの罹患率も高いですし不安が高まるのに対して、そもそも父親はスペクトラムや愛着障害について知らない、知識がないということで、「母親が対処するべき問題」とされてしまうこともあります。

そこで、奥さんの立場からすれば、「夫が理解してくれない」という理解や受け止めとなり、夫婦間の葛藤が高まることになります。

①スペクトラムの育児は小学校や友人からの苦情もあり、養育に疲弊する妻の姿がある。
②療育にお金と時間が負担となる。
③夫婦にもスペクトラム傾向がある場合、「遺伝子が悪い」という不毛の争いに発展する。

法律相談を受けていて思うのは、①から③のすべてだと思います。

特に、古い発想の場合、昔クラスに孤立している人がひとりくらいいたから「そんなもんだろう」という男性側の受け止めもあるかもしれません。

しかも、スペクトラムと学力の問題もあり、こどもの自己肯定感も低くなりがちになってしまいます。

もし、父母のいずれかが、「成績が悪い」といった精神的虐待をしている場合は、こどもの立場も考えて夫婦関係を見つめなおす必要があります。
スペクトラムの場合は、周囲から理解を得られず「落ちこぼれ」のレッテルを張られたり、姑から「母親のしつけがなってない。」と罵られることがあります。

特に父がアスペルガーの障害がある場合において、それをソーシャルスキルトレーニングである程度、定型発達に近いとか、技術者として認められているといった特別の事情がある場合は父親側の理解が得られないことが多いように思います。

個人的にはスペクトラムであるといって、面会に特別な配慮は必要ではないと思いますが、興味が偏りやすいことからそうした点も考慮するのが良いかと思われます。

依頼者様の想いを受け止め、
全力で取り組み、
問題解決へ導きます。

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