離婚調停で相手側が離婚の弁護士をつけたらこちらも依頼すべき?

離婚調停で相手側が離婚の弁護士をつけたらこちらも依頼すべき?

 

「離婚調停に相手が離婚の弁護士をつけたらこちらもつけるべきでしょうか?」

 

離婚に際してこういったご質問を受けるケースが多々あります。

 

基本的に、相手に弁護士がついているならこちらも弁護士をつけるべきと考えます。

相手に弁護士がいるのにこちらが素人のままで交渉や離婚調停などを進めると、圧倒的に不利になってしまうリスクが高まるからです。まずは、弁護士が選任したり、調停がよくわからないまま、3回くらい進んでしまったなどの場合は法律相談を受けられるのが良いのではないでしょうか。

 

今回は、離婚案件で相手に弁護士がついているときにこちらにも弁護士が必要な理由をお話します。

 

 

1.弁護士がついていたら、相手に直接連絡できない

相手が弁護士をつけると「なぜ夫婦の問題なのに弁護士を介在させるのか?自分たちだけで話し合えばよいのではないか?」と考える方が少なくありません。

 

しかし相手は「自分たちだけで話し合うのは無理」と考えているからこそ、弁護士に依頼しています。わざわざ法律事務所へ行って手間と時間を割いて相談し、高額な費用を払ってでも弁護士に対応を任せているのです。

そのような状況で、相手と2人だけで話し合うのはもはや不可能と考えるべきでしょう。

 

実際に弁護士がついた以上、相手に対する直接の連絡は禁じられます。常に弁護士を通じなければ話を進められません。相手に「弁護士を解任するように」などと伝えることはできませんし、伝えられたとしても無駄になるケースがほとんどです。

 

相手が弁護士をつけた以上は、弁護士を通じて話し合いを進めるしかないと、腹をくくりましょう。そして、経験的に、相手方の弁護士さんが優しい対応をされて、「まんま」と正当な解決を妨げられている例も少なくないといえます。相手方の弁護士は、相手方の利益を最大化するためにいるのであって、あなたの弁護士ではありません。

 

 

2.弁護士と素人とでは圧倒的な力の差がある

弁護士はいうまでもなく法律の専門家です。

離婚に積極的に取り組んでいる弁護士なら、これまで多くの案件に対応して解決してきた経験をもっているものです。素人に比べると、圧倒的に豊富な法的知識と対応ノウハウを蓄積しています。年間50件、100件という離婚案件をこなしている弁護士事務所も少なくありません。

また全国の裁判所には地域ごとの特色がありますが、地元の弁護士であればそういった地域性も把握しているものです。

 

かたや、一般の方は多くが「離婚は初めて」でしょうし、2回目だからといって法的知識が豊富なわけではありません。裁判所になど行ったことがないのが通常です。

こういった力の差があるため、相手にだけ弁護士がついていてこちらが素人となると、不利になるのは目に見えているでしょう。

また、近時指摘されているのが、素人がインターネットの記事で生焼けの知識を仕入れて調停が混乱しているという点です。弁護士は「紛争を解決しなければ」とゴールを持っていることが多いので、単に細かい論点を指摘すれば良いというものではありません。

3.弁護士がいないと不利益を受けるリスクが高まる

弁護士をつけずに自分で対応すると、知らず知らずのうちに不適切な対応をしてしまうリスクが高まります。これは特に離婚訴訟の場合にみられる現象で、調停委員と裁判官の区別もまともにつかないまま、裁判官が分かってくれると信じて自己に不利なことをペラペラ話されている本人訴訟の例などはよく拝見するところです。

たとえば養育費や財産分与の計算方法や相場がわからないために不当に低い金額にしてしまったり、公正証書を作らなかったために後で不払いが発生して支払を受けられなくなってしまったりするケースがよくあります。子どもの親権を争う事案では、相手に強い勢いで迫られて泣く泣く譲ってしまうこともあるでしょう。実際、こどもの親権はちょっとした歯車のずれで失ってしまうこともあるのですから、適時に弁護士にすぐ依頼しなかったために親権を失ったとみられる女性も何人も見てきました。

 

弁護士がついていれば、こういった不当な不利益を避けられます。

自分にどのような権利があるのか把握できるので、相手の言い分が間違っていれば即時に反論し、適切な条件を導くことが可能となります。

 

相手にだけ弁護士がついていると、相手は常に適切な行動をとれるのにこちらは間違った行動をとる可能性があるので、不利になってしまうでしょう。対等に渡り合うためには弁護士が必須です。あるいは、弁護士がついていないため、争ってはいけない、あるいは勝訴の見込みがない点で鋭利的対立を招き、調停でほとんどまともな話合いがなされていない事案なども散見されるところです。

 

4.弁護士がつくと精神的にも安心できる

離婚問題を抱えていると、人は大きなストレスを抱えるものです。特に感情的対立や親権争いある場合などはいえるかもしれませんし、DVやモラルハラスメントがある場合もいえるかもしれません。

家族を失う辛さ、財産分与や慰謝料などのお金の問題、子どもの親権がどうなるのかなどで頭がいっぱいになり、夜も眠れなくなってしまう方が少なくありません。

しかし「離婚」というプライベートな問題を話せる相手はなかなかいないものです。

当事務所を訪れるご相談者をみていても、実家の親にも心配をかけたくないのであまり話せていない方が多いように感じます。離婚は友人にも話しにくいですし、兄弟にも話しにくいといわれます。また、親などの中途半端な斡旋が事態を悪くさせたのであろうという事案も散見されます。

 

そんなとき、弁護士をつけると法律の専門家が常に味方になってくれる安心感から一気にストレスが軽減されるものです。相手と直接交渉しなくてよくなることも、精神状態へ大きな影響を及ぼします。

 

相手は弁護士をつけて精神的にも落ち着いて交渉を持ちかけているのですから、こちらも同じように弁護士をつけて腰を据えて離婚問題に取り組むべきといえるでしょう。

 

やはり精神的に落ち着いていない場合は、弁護の論説も良いものが出てこないことも多いように感じています。

 

5.相手が弁護士、こちらが素人で対応するリスク

以下では離婚のパターン別にこちらのみ素人で対応するリスクを解説していきます。

5-1.協議の場合

協議離婚の場合、こちらが弁護士をつけなければ相手の弁護士と直接交渉しなければなりません。

相手の弁護士は相手の味方なのでこちらに不利な条件をどんどん押しつけてきます。

こちらに法的知識がないと、一般的な相場より悪い条件(相手にとってはよい条件)をつきつけられても気づかないでしょう。たとえば財産分与を少なくされたり慰謝料を異常に高額にされたり、親権を奪われてしまったりする可能性もあります。

実際、一方にだけ弁護士がついている事案では、1人で対応した本人が著しく不利な条件で離婚してしまうケースが少なくありません。また、法テラスの弁護士にこだわったため援助開始が遅れて親権を失った方もいらっしゃいました。

こうしたリスクは自分も離婚に詳しい弁護士に依頼すれば避けられます。

 

5-2.調停の場合

離婚調停は、本人でも対応できる手続きです。

昔は、離婚調停は本人でやり、離婚訴訟になってから弁護士を就けることがありました。しかし、東京では、離婚調停の場合、多くでそもそも弁護士がついています。

相手が弁護士をつけた以上は、こちらも弁護士をつけるべきと考えます。

誤解をおそれずにいうと、調停委員は弁護士がついている方へ肩入れする傾向が見受けられるからです。

 

もちろん、調停委員もやみくもに弁護士に肩入れするわけではありません。弁護士がついていると、法的な理解にもとづいて論理的に依頼者に有利になる主張を展開します。弁護士としては、離婚訴訟にせずに離婚調停でまとめたいと考えているので、離婚訴訟の法律要件を意識して論理的に依頼者に有利な主張をまとめあげているのです。

かたや素人の場合、感情論に持ち込むのが精一杯で、理屈で説得するのは難しいでしょう。素人が分厚い書面を裁判所に提出した場合でも、実際、裁判所書記官から弁護士に対して、「読むに値しないです」というアドバイスがされることがあります。

つまり法律の世界には、法律要件がありますから、法律要件を踏まえられていない場合は、「読むに値しない」と相手方弁護士にも、もしかしたら裁判官にだっていわれているかもしれません。そうだとすれば、相手方弁護士も裁判官もその書面は読まない可能性もあり、無駄な労力になってしまいます。

加えて、弁護士は期日間で準備をしてきますが、素人の側は、その場で思いついたことをいうということになりがちです。

 

そうなると、調停委員としては法律論で正論を述べており、この先の離婚訴訟でも当該弁護士のいっているとおりになるのではないかと思うとき、弁護士側を正しいと考えざるを得なくなるのです。

こういった事情があるため、相手に弁護士がついているとどうしても素人の側は不利になります。

 

また離婚調停に1人で臨むと、精神的な負担も大きくなるものです。特に、DVやモラルハラスメントの場合は、身の危険もありますから、同行してくれるように弁護士に頼みましょう。

調停で相手に弁護士が就いているなら、必ずこちらも弁護士に依頼しましょう。

 

なお、地方では、調停委員のレベルが低すぎるため全く調停が前に進まないことがあります。そもそも調停委員の手に余っている事件の場合は気の毒ですが、きちんと争点整理すれば、問題ないケースまで調停委員が感情的な問題にすり替えて、「女なんだから我慢しなさい!」などと誹謗中傷してくる弁護士もいます。

 

驚いたことに、この人は元ある弁護士会の会長だったようですが、恐喝行為に該当するとして、その後警察が介入して問題になりました。問題がある調停委員に対して、それをはねのけて正当な法的主張をすることを妨げられないようにするということも、当たり前なのですが、岐阜のようなところではそういう当たり前すら守られていない実態があるのです。

 

こういう元ある弁護士会の会長のような調停委員を「ごり押し」調停委員といいますが、ごり押し調停委員をはねのけるために弁護士を選任される方も女性では多いかなと思います。

5-3.訴訟の場合

離婚訴訟になると、弁護士がついていない問題がもっと大きくなります。そもそも、裁判官自体が、「本人訴訟」を予定していないと考えています。とりわけ財産分与が想定される場合は「本人訴訟」ではお手上げと考えている可能性もあるでしょう。

 

以前、「本人訴訟」をやられた方は、書記官から法テラスのパンフレットを渡され代理人選任を促され、結局、最終版で代理人を選任し、審理がやり直しのような状態になり裁判官からも不興を買ってしまったということがあったと聴いています。

 

訴訟は「法律上の主張」と「法律的に適切な証明」が必要な手続きです。法律論を理解していない主張をしても何の意味もありません。感情論で訴えても家庭裁判所の裁判官はそういう事件や感情のいなし方になれているので、こちらに有利な判決を書いてくれないのです。

訴訟は、法律や裁判制度に関する深い知識と対応ノウハウが必須の手続きといえます。

 

当然、弁護士であれば裁判への対応能力が備わっています。

一方で素人の方の場合、裁判へ適切に対応できる方はほとんどいません。

本人同士であればまだしも、一方は弁護士、一方は本人となると、本人の側が圧倒的に不利になります。

誤解を恐れずにいうと「本来であれば勝てる事案でも、弁護士をつけなければ負けてしまう」それが裁判の現実です。

 

ご本人で訴訟対応するのは絶対にお勧めできません。自分では一生懸命対応しているつもりでも法律上、まったく意味のない主張を繰り返していたり、裁判所から指示された内容を完全に誤解したりしてしまいます。

 

6.協議、調停段階からご相談ください

相手に弁護士がついているなら、必ずこちらも弁護士を立てましょう。当事務所では、可能な限り、訴訟レベルに近い解決を調停で実現したいとモットーに弁護活動を行っており、着手金は調停段階からご依頼されて、不幸にも訴訟になったとしても、不利益がないように配慮されております。

当事務所では、「あんしん弁護士費用」の費用体系を採用しており、調停段階から依頼してくださった方の場合、訴訟になっても訴訟代金との差額しかいただいておりません。つまり調停から依頼しても訴訟になってから依頼しても料金が変わらないように、依頼者の方に有利に設定しています。

 

名古屋ヒラソル法律事務所は設立以来、離婚問題に積極的に取り組んでまいりました。子どもの問題や財産分与などの対応に特に強みを発揮します。相手の弁護士から通知が来て不安を感じているなら、まずは弁護士までご相談ください。

依頼者様の想いを受け止め、
全力で取り組み、
問題解決へ導きます。

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