手続行為能力はいつから認められるのか。子どもの手続代理人

家事調停では、こどもの手続代理人を選任できるのは何歳からなのか。 僕は私選で、6歳のこどもに選任請求をしましたが却下されましたが、10歳の子は選任請求が認められています。 これを難しいというか、法律用語で手続行為能力といいます。 ある裁判官によれば、「小学校高学年はもちろん、中学生であっても、その有無を慎重に検討・判断すべき」としているようです。 しかし、12歳以降は子の意向が尊重されるのが原則的ですが、慎重に検討する必要がある年齢ではありませんね。 むしろアプリオリにこどもの手続代理人が問題になるのは、奪い合いの対象になりやすい年齢、6歳から10歳くらいでしょう、と感じています。 この年齢、手続行為能力がないとされがちですが、平気で調査官調査は行われます。調査官調査は基本は客観的、こどもの手続代理人は主観的なはずですが、なぜダメなのか、その理由は定かではないし論理的でもありません。 そもそも、執務上の経験からすると、7歳のこどもがいくらパパがいいといっても、言論封殺みたいに審理終結を定め、猛抗議で巻き返したことがありましたが、7歳のこどもには人権はないのか、憲法の人権享有主体性の議論を思い出されてしまいました。こどもからすれば、裁判官が幸せを決めてあげます、なんていう思い上がりは大きなお世話でしょう。やはり問題となっている事項について、自己の意思を言葉で表現できるのであれば、意思疎通に困難がないのであれば、民事裁判の証言能力だってあるのですから、手続行為能力がないというのはおかしな話です。 なお、東京家裁の職権で選任されるケースは、こどもと法定代理人との間に実質的に利益相反がある、虐待がある、法定代理人では子の意向を十分に伝えられない、調査官の子の意向の把握等のみでは子の利益が十分に確保されないおそれがある場合に職権発動が検討されるものとされている。加えて、監護親の協力が得られず家裁調査官の調査が実施できない場合において、子の意向を適切に把握するため手続に反映させることが職権発動の要件となっていますが、弁護士からは、極めて狭すぎると批判があります。 そこで、紛争が長期化している場合や子の意思に変化が生じている場合、高葛藤事案で期日でこどものトラブルが頻発することが予想される事案でも職権参加が認められるべきように思われます。

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