離婚を左右する調停委員、当たりはずれも
離婚を左右する調停委員。世間の皆さまからは「裁判所の職員」で「裁判官」と信じている人もいらっしゃいます。そのため中立性に対する強い期待があり,調停委員が相手を説得してくれると信じておられる方もいるようです。 ところが,調停委員が「怖い」「レールを引かれている」と感じて,ご依頼をいただくケースも増えています。自動車は急には止まれないように調停の方向性もすぐには変わりません。弁護士が新たに代理人に就きました,ということで仕切り直すことができるという効果があります。このようなことでお悩みの方はご相談ください。 弁護士の間では,調停委員は法律を理解し,紛争解決のフレームワークを熟知している弁護士が調停委員になってくれることを望む代理人が多いようです。現実に弁護士調停委員の場合、印象としては早く進めてくれるという人もいます。 しかし、地方の場合は、大企業の退職者、地元の経営者、カウンセラーといった有識者であり、もちろん都市部にも一定の調停委員さんにもこれらの方が就かれることがあります。あたりはずれがあるということは、法律家の間では公然の秘密だったのですが、最近は週刊ダイヤモンド平成25年9月28日特集でも記事にされ,世間にも広く知られるようになっています。 男性を敵視するフェミニストカウンセラー、女性を敵視する男尊女卑の名士さまなどの場合、まとまるものもまとまらないというケースもあります。 昔は、良い意味で個性がある調停委員もいたようです。例えば堀場製作所の堀場氏なども調停委員をつとめた経験があるようですが,「そんな男とは別れなさい!」といって,離婚率が他の調停委員よりも高いものの,それは信念からである,というようなことが著されていました。ある意味では成立率は高かったのではないかと想像します。 実際、役員報酬をほとんどとれていない実質赤字会社の役員の養育費調停に実情を話しましたら,岐阜の調停委員は会社の経営者だったらしく,「私が会社の仕組みと収入の実際を元奥さんに説明します」と引き取り1回で成立したということもありました。 現状、調停委員は運任せとなっております。