日本人と外国人の夫婦が離婚する際、慰謝料や財産分与などはどのように決められるのか

日本に住む、日本人と外国人の夫婦が離婚する際、慰謝料や財産分与などはどのように決められるのでしょうか。

 離婚そのものによる慰謝料及び財産分与については、日本人であり日本における離婚協議の場合、日本法に従って決められます。離婚に至るまでの個々の行為を原因とする慰謝料は、多数説の見解によれば、原則としてその結果が発生した地の法律により決められます。

 冒頭事案のように、日本人と外国人の夫婦の離婚に伴う法律問題を処理する場合、どの国の法律に従って決せられるべきかという準拠法の問題が生じます。つまり、どこの国の法律を利用するかの問題です。

 

 

 慰謝料請求

 離婚に伴う慰謝料については、①離婚そのものによる慰謝料②離婚に至るまでの暴力や不貞行為などの個々の不法行為による慰謝料があり、分けて考えられています。

  • 離婚そのものによる慰謝料

 古くはこの慰謝料の性質は不法行為であるとして不法行為の準拠法である不法行為地法によるべきであるとする判例もありましたが、現在の通説・判例は、離婚の際における財産的給付の一環をなすものであるから離婚の効力に関する問題として離婚の準拠法ほ適用を受けるものと解しています。

 したがって、冒頭事案の場合、夫婦の一方が日本人で日本に住んでいるということですので、通則法27条但書により、日本法が適用されることになると考えられます。

  • 個々の不法行為による慰謝料

 この場合には、多数説は、離婚の効力の問題ではなく、それ自体としての独立の不法行為に関する問題であるとして、不法行為の準拠法の適用を受けるとしています。したがって、多数説によれば、原則として、個々の不法行為の結果が発生した地の法律が適用されることになります。もっとも、離婚の準拠法によるとする説も有力であり、また、現実の離婚事案においては、上記①とこの②の区別は容易ではなく、多くの判例は両者をあまり峻別してこなかったという指摘もあります。

  • 慰謝料の金額

 

 外国人との離婚の慰謝料について、日本とその外国人の本国との物価の違いが慰謝料の金額に影響するかどうかが問題となります。この点について、日本人男性と結婚し、日本で生活していたが、離婚時は中国に居住していた中国人女性から、日本人男性に対して離婚慰謝料を請求した事案について、原告が中国で生活していることを考慮して慰謝料を20万円とした第一審判決を変更し、慰謝料が日本における婚姻生活の破綻に基づいて日本において請求されていることを重視して、100万円の慰謝料の支払いを命じた判決があります。

 また、離婚事件ではありませんが、外国人が被害者である交通事故の慰謝料について外国の物価を考慮するかどうかについての判決の考え方も参考になります。

 

 財産分与請求

 財産分与請求については、離婚の効果としてなされるものであることなどを理由として、通則法27条により離婚の準拠法によるべきであると解されています。したがって、冒頭事案の場合、上記1の①と同様に日本法が適用されることになります。

 なお、参考までに、離婚の際に財産分与請求を認めない国の法律が準拠法となった場合に、有責配偶者が支払うべきものとされる慰謝料の額が日本の離婚給付社会通念に照らして著しく低額である場合には公序良俗に反するもので許されないと判示した最高裁の判例があります。

 

国際裁判管轄

 なお、離婚に伴う慰謝料や財産分与についても、離婚自体と同様に裁判所で解決しようとする場合には、国際裁判管轄が問題となります。

 離婚に伴う慰謝料や財産分与の請求に関する国際裁判管轄は、離婚の効力の問題として、離婚事件の場合と同様に考えられています。附帯請求の場合も、独立した請求の場合も同様です。

 設問の場合、夫婦ともに日本に住んでいるということですので、いずれが被告となる場合であっても、日本の裁判所に国際裁判管轄が認められることとなります。日本の裁判所が利用できることと、日本法が適用されるかは別問題です。日本で得られた判決などを外国で執行できるか否かは別途検討が必要となります。特に、財産が外国に存在する場合については、注意が必要です。

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