意外と多い医師の年金分割と財産分与・慰謝料との交換
年金分割は、単純に0.5と考えている方も多いと思いますが、医師、教師、弁護士、税理士などの場合は、必ずしも年金受給年齢になったら年金を受給するとは限りません。
そこで、財産分与や慰謝料については、ある程度譲るが、年金分割は放棄して欲しいという交渉もあり得ます。
もっとも、請求すべき按分割合は、当事者の合意によって定められるべきものですが、基本は2分の1ルールですね。
問題は、例えば、不貞をした男性側が、財産分与や慰謝料では応分の譲歩をするから、年金分割は放棄してくれ、ということです。医師、弁護士、税理士などは、退職金がないケースもありますから、厚生年金や共済年金には手を付けないでくれ、ということですね。
この場合、ヒラソルでは、離婚訴訟の見立ても踏まえて判断することになります。年金分割は、最終的にいくらもらえるかは計算は難しい、といわれています。
そうすると、年金分割の利益と比較して、離婚裁判で認められるであろう財産分与や慰謝料がそれを上回っている場合は、離婚に応じるというようなことも考えられます。
はっきりいって、こうしたアドバイスは法的なベースラインでしか話しのできない調停委員からは話しを聴くことはできません。こういう戦術も踏まえた判断ができることが弁護士を就けるメリットといえます。