養育費を含む裁判後の銀行口座照会制度

平成28年6月7日、養育費や損害賠償金について執行を確保するため、金融機会に対する口座照会の回答を義務付ける制度をもうけるようです。

本件は、ポイントは銀行口座の差押えがしやすくなるということです。

現在は、銀行名と支店名を特定しないといけませんが、銀行名はともかく支店名までは分からないというケースもあります。

そこで照会制度ということになりますが、大手行に照会することができれば強制執行の実効性が上がるように思われます。

もっとも、養育費は「給与」を差し押さえるのが一般的であるので、職業先・就労先を開示するものではありませんから、養育費確保の観点から実効性に疑問があります。
また、箪笥預金にされてしまえば意味がなくなってしまいます。

濫用的申立てが懸念されるということのようなのですが、現実には生命保険会社のように団体を作って回答をする組織を作るというアプローチが良いように思います。

結果的に、養育費よりも一般債権の保全の仕組みになってしまいましたが、財産開示制度もさほど実効性がないので、どのような裁判所命令制度になるのか、注目されます。

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