外国人との離婚

フランス離婚法の別居と有責配偶者からの離婚請求に与える影響-シュシュの報告を前提に

フランス離婚法の別居と有責配偶者からの離婚請求に与える影響-シュシュの報告を前提に シュシュと服部弁護士弁護士とのパースペクティブ シュシュ:山尾志桜里さんとか今井絵理子さんとか、不倫をした人は、日本では、有責配偶者からの離婚請求といって離婚が抑圧されているんだよね。 弁護士 :うん。シュシュの指摘は最判昭和62年9月2日により、30代の離婚ではクリアすることが困難な3要件と諸要素が示されています。したがって、実際上は、婚姻破綻していても、山尾さんも今井さんも裁判離婚できないということになりますね。 シュシュ:婚姻破綻って、一方当事者が結婚意思を失っている状態と定義すると、突き詰めると、一方が結婚意思を放棄すれば自由に離婚できることになってしまうよね。そうだとすれば法律婚制度の意味がなくなってしまうから、何らかのフィルターは必要だけど厳しすぎるのも人生の可能性を狭めるから問題だよね。 弁護士 :離婚には、法的離婚、経済的離婚、情緒的離婚があるとされるけど、裁判所がフォローするのは経済的離婚だよね。離婚後の財産的救済は不可欠の問題であり、財産的救済、財産分与、慰謝料、解決金といったシステムが確立される必要があるのです。有責配偶者からの離婚請求でも、財産的救済に重点が置かれている印象を受けるね。 シュシュ:フランスでは、破綻は別居を中心に考えられているよ。シンプルに破綻のみを離婚原因としようとしました。この点、フランスは、最初、日本の最高裁と同じく「苛酷条項」があります。フランスは一貫性を重視しますから、破綻主義に一本化したいところだけど、苛酷条項、その後は6年、2年の別居期間という制約をもうけたんですね。 弁護士 :苛酷条項は、あまり利用されないという実態がありました。当初、フランスにおいては、離婚において不利な立場に立たされる女性を保護するために、別居による離婚を導入する際、苛酷条項を制定しました。しかし、離婚後の経済的離婚については、法的手当がされれば破綻した夫婦を婚姻制度にとどめる必要はない、というのがフランスの考え方だね。 シュシュ:フランスでは苛酷条項は廃止されたよ。フランスでは、苛酷条項を廃止し、その代替品でも、2年の別居による離婚の制度を導入しているよ。 弁護士 :離婚によって不利益を被る他方配偶者の準備期間として2年間が設定されていると考えられているよ。 シュシュ:フランスの離婚法は、238条は「夫婦関係の決定的な変化は、離婚の召喚時に、2年間現実に別居し、夫婦の共同生活が停止していることが必要である。」と書かれているね。 弁護士 :フランス離婚法は、破綻離婚が導入された際は、苛酷条項と抱き合わせだったんだけど、そもそも離婚すること事態が苛酷なんじゃないか、ということで、離婚の効果で財産分与や慰謝料で考慮されれば足りるという考え方が根底にあるといわれているね。 シュシュ:要件と効果を分けるわけだね。 弁護士 :無条件離婚を認めるのはフランスでも6年という要件があり、それが2年に軽減されることになりました。 シュシュ:日本の要綱試案の考え方では、別居=破綻するのであれば、別居をどのように定義するかが問題になるが、別居をしていなくても破綻している場合もあるとされているんだよね。 弁護士 :うん。そういう中で、別居が破綻を推定させる要素として機能とすることに検討が重ねられているね。 シュシュ:でも、物理的に別居していれば、結婚意思を放棄したことの証拠になるよね。 弁護士 :なので、有責配偶者からの離婚請求の法理に影響を与えることが考えられるね。 シュシュ:民法の改正要綱もそういう考え方もあるね。 弁護士 :将来の残された課題だけど、裁判官の考え方を知るきっかけにはなるよね。

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