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双極性障害と離婚ができるか!離婚弁護士の解説

躁とうつの両方がみられるタイプを双極性障害といわれています。 躁になると活動的になり性格も明るく声も大きくなったり、創造的で生産的になりエネルギッシュになります。しかし、気分が落ち込み身体も重くなり、うつに移行するのが双極性障害です。 本事案では,昌磨は過労や親族の不幸などが重なり、うつ病になり、休職や復職を繰り返しました。昌磨は休職中に、買い物やビットコインの取引をして貯金を減らし、このときは躁状態にあったものと考えられます。躁状態の場合は常識を逸脱した言動をとったり、乱費も多くなったりするため、これまで気づいてきた人間関係や社会的信用、仕事や家庭など人生の基盤が大きく損なわれます。 妻の真凜は、昌磨が失業していることから、婚姻費用がもらえるのか、服部弁護士に相談をしました。

【解説】  休職中であるとしても失業保険を受給中の場合については、婚姻費用は認められます。ただし、休職前水準で算定されるのは困難ということになります。夫は病気のために休職して休職手当しか得られないため、現実に夫が得ている金額が基準となります。働くことができるのに、働いていない場合は実務上はあまり適用されませんが、賃金センサスを利用して収入を算定する場合もありますが結果の妥当性が得られません。もっとも、病気の影響が強い場合は、常識的に、賃金センサスを援用することは難しいと思います。 【解説】  双極性障害の場合、離婚が認められるかは、具体化した行為によると思います。つまり、夫の浪費や昼夜逆転の生活くらいでは離婚は認められないでしょう。この点、双極性障害に起因する場合は病気の影響を受けているという側面もあります。そうすると、病気になったから離婚が認められるという考え方を日本ではしていません。そこで、離婚したい側は、どれだけ精神的・肉体的・経済的に配偶者に対して一定の配慮をしてきたのかということがポイントになるかと思います。妻の就労や夫の離婚後の状況についても裁判所は関心を持ちます。具体的には、夫の資産、住む家はあるか、年金の額、治療のための支援策、離婚後に夫が精神的、肉体的、経済的に過酷にならないか、などです。  裁判所は総合判断をしますが、配偶者が病気等で回復が難しいという場合であっても、他方配偶者がこれまで病気の快復のために精神的、肉体的、経済的に努力をしてきた場合には、これ以上配偶者に努力を強いることはできないとして離婚を認める傾向にあるといわれています。

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