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内縁・事実婚・婚約破棄の慰謝料と成立援助に強い弁護士

 

内縁関係が認められる条件とは?相手に戸籍上の妻がいても事実婚は可能かr離婚弁護士(家族法弁護士)が解説していきます。特にパートナー契約の内容を明確にされたい場合や内縁破棄の場合は一度ご相談ください。離婚相談以外は初回相談30分無料です。

 

 

近年では、「形」にこだわらないカップルが増えています。たとえば日本では夫婦別姓が認められていないため、結婚後も別姓を名乗る目的で「内縁」や「事実婚」を選択される方もいるでしょう。「内縁」や「事実婚」は今後若いカップルに拘束力の弱い結婚枠組みとして広がる可能性があります。

 

弁護士へのご相談としては、内縁解消や事実婚の解消のような「離婚類似」の法的利益関係の場合といえます。他方、婚約の場合は婚姻や内縁の前段階といえるでしょう。内縁か婚約か、あるいは、自由恋愛の範疇かでお悩みの方は名古屋駅の離婚弁護士(家族法弁護士)にご相談ください。

 

また男性が離婚手続きを終えておらず「戸籍上の妻」がいるために、やむなく内縁関係を選択するケースもあります。

 

今回は「そもそも内縁とは何か?」「内縁が認められる条件」「戸籍上の妻がいても内縁関係になれるのか?」「同性婚は内縁といえるのか?」などの疑問に弁護士がお答えしていきます。

 

1.内縁、事実婚とは

内縁や事実婚とは、簡単にいうと「婚姻届を提出していない夫婦」です。つまり婚姻届けを出していないだけで、実体は夫婦としての実態を有するわけです。

婚姻届を提出すると戸籍が書き換わって「正式な夫婦」として認められます。これを法律婚といいます。ただ法律婚では「夫婦別姓が認められない」「再婚禁止期間がある」「離婚することが大変」などのしばりもあるので、あえて内縁関係を選択する若いカップルが増えています。また高齢者同士のご夫婦が、お互いに遺産相続が発生するのが面倒なので相続権の発生しない事実婚を選択するケースもあります。

 このようにどのような「パートナーシップ」の形が良いか、家族法の弁護士にご相談ください。

 

内縁であっても「財産分与」や「健康保険」などにおいては法律婚と同じ保護を受けられます。ただし法律婚と異なる取扱いもあるので、制度ごとの個別の確認が必要です。

 

2.内縁が成立する要件

よく相談される場合の「婚約」とは、結婚約束にすぎないことが違い、内縁関係は結婚関係そのものと外形上はいえます。

ですから「婚約」ではなく「内縁関係」で保護されるにるには、以下の2つの条件を満たす必要があります。

2-1.婚姻の意思

2人に「婚姻の意思」が必要です。つまり「相手と結婚して夫婦になる」という気持ちです。

具体的には「これから2人で互いに協力しながら共同生活を営んでいく」「一生同じ相手と添い遂げる」ことです。単に同居しているだけの「同棲中のカップル」の場合、婚姻の意思がないので内縁とは認められません。

 

婚姻の意思があるかどうかについては、2人の主観的な感情だけではなく以下のような客観的事情も評価されます。

  • 結婚式を挙げた、新婚旅行にでかけた
  • 親族や会社に知らせている
  • 互いの親族の冠婚葬祭に「夫婦」として出席している
  • 住民票に「内縁の配偶者」と表記している
  • 2人の子どもがいる、協力して養育している

 

同居期間が数週間程度で短くても、結婚式や新婚旅行を行った事実があれば内縁関係が認められる可能性があります。

 

2-2.共同生活の実体

内縁関係が認められるには、現実に同居して共同生活を営む必要があります。ただし別居婚でもお互いにしょっちゅう行き来があり「同居に準じるような協力関係」があれば内縁が認められる可能性があります(大阪地判平成3829日)。

 

3.戸籍上の妻がいる場合

同居中の相手に「戸籍上の妻(夫)」がいる場合、内縁関係として認められるのでしょうか?

 「一夫多妻制」を認めるような形になることから問題になります。

たとえば男性が過去に婚姻していて妻とは10年以上前に決別しているけれど、まだ正式に離婚届を提出していない場合などです。戸籍上の配偶者がいる状態で別の異性との事実婚関係が成立するのかが問題です。

 

同時に2人以上の人と婚姻することを「重婚」といいますが、民法では重婚が禁止されています(732条)。そうなると、重婚的な内縁も民法によって禁止されると考えられそうです。

 

しかし最近では夫婦の形が自由になってきている影響もあり、法律の解釈方法も徐々に変化してきています。そこで、戸籍上の妻(夫)との法律婚の実体が完全に失われている場合には、重婚的な内縁にも法的な保護が与えられるケースがあります。

 

たとえば一方の配偶者が亡くなったときに他方が受け取れる「遺族年金」については「法律婚の配偶者との婚姻の実体が完全に失われている」場合、内縁関係の配偶者が受け取れます。

遺族年金は1人しか受け取れないので、内縁の配偶者が受給する場合戸籍上の妻は受給できません。

 

以上のように、重婚的内縁であっても一定のケースでは保護されるので、該当する方は覚えておいて下さい。

 

4.同性カップルの場合(LGBTQ)

最近では「同性婚」のカップルも増えてきています。日本の法律では「夫婦は男女によって形成されるもの」と決まっているので、同性同士の法律婚は不可能です。ただ、趣旨をよく理解したうえで養子縁組をされる実態はあるようです。同性婚は内縁や事実婚によって実現するしかありません。

では、同性婚であっても「内縁関係」としての保護を受けられるのでしょうか?

 

この点には法律家の間でも対立があり「同性カップルは婚姻関係にあるとはいえない、保護を与えられない」とする見解もありますが、「一定の保護を認めるべき」という考え方も有力です。

直近の裁判例には「同性カップルであっても内縁関係と同視できる生活関係にあれば、内縁関係に準じた利益が認められる」として、一方当事者における「不貞行為(不倫)」に対し慰謝料を命じたものがあります(宇都宮地裁真岡支部令和元年918日)。ここでは「内縁関係に準じた」との表現で、同性カップルの保護が弱められていると分かります。

つまり同性同士のカップルでも「不倫慰謝料」を認めているのです。

 

LGBTが注目され権利が主張される昨今の社会情勢下において、今後は同性カップルの権利保護が進んで行くものと予想しています。この場合でも「内縁」や「事実婚」は注目されています。

 

5.内縁と法律婚の同じところ、違うところ

内縁関係は法律婚と同様の保護を受ける部分も異なる取扱いを受けるケースもあります。以下でそれぞれについて、確認しましょう。

 

5-1.内縁が法律婚と同様の保護を受けるケース

  • 夫婦の同居、協力義務
  • 同居中の生活費の分担
  • 財産分与
  • 不倫やDVの慰謝料
  • 内縁関係を不当破棄した場合の慰謝料
  • 遺族年金
  • 年金分割(ただし3号分割のみ)
  • 内縁の配偶者を健康保険の扶養に入れることができる
  • 離婚の際、不倫やDVの慰謝料請求ができる
    • ただし内縁の解消や事実婚の解消は、慰謝料としてまとめて請求することが多く、財産分与が準用されるとしても、意外とその運用は実務ではなされていない恐れがあります。
    • 内縁や事実婚において「不倫」は慰藉料が発生しますが、婚約に過ぎない場合は、貞操義務がなく不貞とならないとする説となるとする説が裁判例上対立しています。

5-2.内縁と法律婚が異なる取扱いを受けるケース

  • 夫婦であっても同姓(同じ氏)にはならない
  • 年金分割(内縁関係の場合、合意分割はできません)
  • 遺産相続権は認められない
  • 内縁カップルの子どもについては共同親権にはならない(基本的に母親の単独親権となり、父親には親権が認められません)
  • 別居後の婚姻費用(生活費)請求はできない(別居と同時に内縁関係が終了してしまうため)

 この点は、内縁の妻の方はご存じない方も多いので、内縁関係の解消の場合は注意されてください。

  • 税金の配偶者控除は適用されない

 

これから内縁関係を結ぼうと考えている方や、今すでに内縁関係となっている方は、ぜひとも参考にしてみてください。

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