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財産分与退職金はどのように算定するのですか。ポイント式とは?

 従来は、基本給連動方式が主流であり、フランスの立法政策もそのようになっています。

 しかし、近時、大企業では、成果、業績連動型のポイント方式に移行しています。

 ポイント方式では、退職金額が、従業員の資格や役職、勤務年数についたポイントの類型に単価(1万円)をかけて算出されます。いずれも退職時に支払われる退職金額が確定しているので、「確定給付タイプ」の退職金といえます。ポイント制については、月々の給与に累積ポイントが載っているケースも多く、賃金の後払いとしての性格が強まっているような印象を受けます。

1 確定給付タイプ

 ポイント方式においても、確定給付タイプであることに変わりはありません。確定給付タイプの退職金制度は、退職金支給規定において、条文の中で、退職金額の算出方法を具体的に規定されています。退職時に支払われる退職金額があらかじめ確定しているタイプの退職金制度です。

(1)基本給連動方式

 従来からの年功序列をベースに確定拠出タイプの典型例であり、退職時における算定基礎額(ほとんどの場合、退職時基本給)に勤続年数に応じて定められた支給率を乗じて、そのうえに退職事由係数を乗じて算出した額が「退職金」の額となるものです。

(2)定額方式

 学資保険の満期金に近い感覚ですが、あまり多くはありません。社労士関与がない中小企業にみられる程度だと思います。基本給に関係なく勤続年数に応じて退職金額を設定し、退職事由に応じた係数を乗じて算出した額を退職金として退職金とします。とてもシンプルで、勤続年数4年なら、会社都合30万円、自己都合だと係数0.5を乗じて15万円といった形です。

(3)別テーブル方式

 定額方式の亜流で、役職による貢献度を考慮したものです。

(4)ポイント制

 近時、大企業ではポイント制が登場しており、従業員としての資格や役職についたポイントに、資格や役職に滞在した年数を乗じたものを累積し、前もって定められた1ポイントあたりの単価を乗じて算出されたものを退職金の額とするものです。等級ポイントばかりではなく、勤続年数にもポイントが付されることがあります。

 ポイント制は、役職に滞在した年数を累積させたものといえます。ゆえに、ポイント制は、基本給には連動せず切断されているといえます。そして、資格等級や役職滞在年数による累積ポイントにより退職金額が決定されることになるので、従業員の会社への貢献や職責の重さが考慮されることになります。

 ゆえに、資格等級制度を導入している大手・中堅企業や資格等級制度を導入していない中小企業でも、部長や課長などの役職ポイントをつけることにより、普及しており、能力度、職責度重視型の退職金制度といえます。

 確定給付タイプでは、以前は、大企業を中心にポイント制であり、中小企業では基本給連動型や定額制も多くみられます。

2 確定拠出タイプ

 確定拠出タイプは、退職金規定に「退職金」の計算方法は規定されておらず、「拠出金」の計算方法のみが規定されることになっています。たしかに確定拠出の場合は、支払い開始までの間、退職時までの拠出金の合計額が確定するのであり、運用によって支払われる金額は確定しません。ただし、拠出金の水準の妥当性を検証するためにはモデル支払い金表を作成して運用利率を想定している場合が多いといえます。毎月の拠出金については、基本給の5.5%が目安とされています。

(1)基本給連動方式

 基本給額の一定割合を拠出金として給与の上乗せして支払ったり、中小企業退職金共済制度に拠出したりする場合です。つまり、例えば5パーセントとすれば、会社は基本給30万円の従業員には給与とは別に1万5000円を支給することになります。定年時の受給予想額は、類型拠出金の合計額に運用利率を乗じた金額となります。

(2)定額方式

 毎月の「拠出金」は役職にかかわりなくすべて同額とされています。例えば毎月1万円を拠出金とするという方式のことです。勤続年数の長さに関わらず「拠出金」の累計額に差が生じるものであり、拠出金については確定給付タイプの定額方式と実質的に同じになります。

(3)資格等級もしくは役職別金額確定方式

 資格等級もしくは役職ごとに毎月の「拠出額」の額そのものを定めることになります。これは確定拠出におけるポイント制版といえるでしょう。

(4)前払い方式

 退職金の全部又は一部を毎月の給与もしくは年数回の賞与に上乗せして支給する年棒制。退職金の支払いはその都度履行することになり、退職時には退職金は支払われない。その代わり、毎月の手取りが増える。

 ただし、税制上は、給与として課税され、社会保険料も上がることになります。

 確定拠出年金法が導入され企業型年金制度を導入する場合は、加入を望まない従業員に対し、他の退職金給付制度を適用することを求められることから導入が進んでいるものです。退職金の「前払い」あるいは年俸制といえるもので、退職時点で認められる退職金はないとされる。

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