お金に関するお悩み

私は別居後事業を始めました。財産分与はどうしたらいいですか。

 結論からいうと、資金が必要の場合はできるだけ調停で早期に終わるように弁護士に頼むべきですが、訴訟と比較してどちらが早く解決できるか分からない場合もあります。したがいまして、あまり財産分与財産をあてにしてフライングでの事業はおすすめできません。

 当事務所では、例えば、慰謝料や損害賠償請求権のお金が入ってくるから、それが入ってくるというキャッシュフロー計算は控えるようにお願いしています。なぜなら、強制執行も奏功するか分かりませんし、手許に入金があるまでは分からないからです。

 事業をなされているということは、財産分与の金額をアップされたいと思います。そのためには、財産の把握を増やす必要が出てきます。しかし、相手が財産開示に協力しない場合、分与対象財産の一部しか把握できない場合があります。このため、離婚調停時では調査嘱託は採用されないことが多いので、調停では金額のアップが見込めないということがあります。

 そこで、財産関係の全貌を把握したい場合には、離婚訴訟を起こすしかありません。離婚訴訟における調査嘱託手続を通じて、相手の資産をある程度把握することができる場合がありますが、調査嘱託を複数かけていると、資産の調査に時間がかかり、第1審まで2~3年かかることがあります。

 もっとも資金ニーズが強い人の場合は支払い可能ベースで、必ずしも清算的財産分与額にこだわらないということも考えられます。すなわち、自分が借金をかかえ、相手も退職金や不動産など流動資産を持っていない場合は、なかなか機械的に清算的財産分与といっても履行してもらえるかわかりません。

 そこで、ある程度の財産分与を確保して、すみやかに借金を返済したり、将来の退職金債権で現時で履行の見込みがない場合は支払いベースで合意して、新しい生活をスタートさせた方が良い場合もあります。

 ちなみに離婚訴訟で財産分与の申立てがある場合は平均19.7か月、和解で14.9か月という統計もあります。

 現在の裁判所の考え方としては、訴訟で紛争が先鋭化する前の調停で資料収集をしてしまおうという考え方が出てきていますが、まとまらない場合も多いので、離婚訴訟が長くかかる以上、早期かつ適時に離婚訴訟への切り替えも考えていくと、急がば回れという結論になることもあります。

 

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