お金に関するお悩み

生活が苦しいので夫には養育費を負担して欲しく改めて夫に養育費を請求することができるでしょうか

  私は、離婚に際し、養育費を請求しないことを条件に私がこどもの親権者となることに同意してもらいました。しかし、現在、私は、生活が苦しいので夫には養育費を負担して欲しいと考えています。改めて夫に養育費を請求することができるでしょう。なお、養育費に関しては平成30年、司法研究で、婚姻費用、養育費が研究テーマに選ばれ、平成7年に作成された簡易算定方式が見直される可能性が高まってきました。名古屋家裁でも欠席裁判ながら、日弁連基準に近い金額で決められたケースがあるとのことです。

 

 請求できます。養育費はこどものための生活費であり権利と考えられています。親は、こどもが精神的、経済的に自立して社会人として生活できるように扶養する義務があります。

 

1 養育費を請求しないという約束の法的意味

  養育費を請求しないという元の夫の約束については、一つは、この約束を親権に服する子の法定代理人としてあなたが、子の父に対する扶養請求権を放棄したものととらえる場合である。こどもは扶養権利者として、親に扶養を請求する権利があり、このこどもの扶養請求権を扶養義務者である親がみだりに放棄されることはできませんが、放棄ができないわけではありません。

  ただし、子に対して十分な扶養ができるなどの特段の合理性が必要になると解すべきです。したがって、放棄については、私見は有効になる場合があるので注意が必要と考えています。

2 次に、父の負担をゼロとする合意と考えることもできます。現実に地方では、養育費は、再婚後は支払われないケースは多いと聴きます。合意は有効であるとしても、これは、こどもを拘束することはありません。したがって、こども自身が父に扶養料又は養育費を請求することができます。したがって、両親間の父の負担をゼロとする合意は紳士協定という側面が強いように思います。

3 その後、養育費の分担についても、事情変更の原則が妥当することができます。したがって、離婚当時、父の負担をゼロにしたとしても、その後内容が著しく子に不利益で子の福祉を害する結果に至るようになるときは、子の扶養請求権はその合意に拘束されることなく行使できます。これらは事情変更の原則に基づいて説明をすることができるように思われますが、父の負担をゼロとする合意は実質的に扶養義務を果たしていないことになるので、事情変更が認められやすく債権的に合意の効果が弱いのではないか、と考えられます。

4 その後、一般的には、子の福祉を害する特段の事情があるか、合意後の事情変更があるかという見地から合意の有効性の維持を判断する枠組みが増えています。

  一般的にひどいDV事件の場合、金銭で揉めていると事件の終局が遅れることから、不本意な養育費の合意を余儀なくされることがあります。この場合は、一定程度時間をおいてから弁護士に相談すると良いでしょう。

5 また、不貞などで力任せに不利益な条件を飲まされた場合や地方の慣習を理由にする場合などは、子の福祉を害するものといわざるを得ません。この子は養育費を得る権利があるので、早急に家庭裁判所に養育費請求の調停を申し立てるべきです。

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