面会交流

名古屋ヒラソル離婚法7-面会交流

1 面会交流とは、離婚の際、親権者とならない主には父親と子が面会をしたり、一緒に時間を過ごしたりする交流する権利のことです。離婚に際しては、今後、アメリカと同様に、養育費と面会交流をセットで決めることが多くなるように思います。離婚に際しては、この面会交流について、頻度や方法等を定めることができます。

2 面会交流については、よく親権をとる側から相手方に会わせたくない、との相談を受けます。面会交流については、東京家庭裁判所が、面会交流拒否事由を類型化しており、(い)DV、(ろ)児童虐待、(は)連れ去りの危険、(に)子の拒絶がない限り、原則的には、面会交流を申し立てられた親は、会わせる方向で調整に入るのが良いのではないかと考えられます。

3 一般的に、離婚したとはいえ、こどもにとっては、親であることに変わりはなく、また、喪失感を抱くことで人格形成にも悪影響を与えることもあります。こどもにとっては、正常なアタッチメント、男性性の取得、人格形成など子の最善の利益の観点から、定期的に交流させてあげた方が心身の発達にとっても好ましいと考えられています。しかし、面会をめぐる紛争は、(い)絶縁している、(ろ)中間的葛藤、(は)離婚しても友達―のように分類されます。中間的葛藤がある場合、家庭裁判所や弁護士に持ち込まれるケースが多いのですが、中間的葛藤にとどまる程度ではよほどの事情がない限り、面会交流をさせることを前提に、回数等を検討していくということになりそうです。

4 面会交流を認められない場合もあります。面会交流というのは、子の情操に資するから行うものですので、子の情操に資することがない特段の事情がある場合は、認められない場合があります。上記で挙げた東京家裁の類型事情の他に、審判では、以下のことが考慮されています。

  ・アルコール依存症や性格破綻

  ・こどもに暴力をふるう

  ・こどもの心を動揺させる、悪影響を与える

  ・経済力があるにもかかわらず、養育費を支払わない

  ・こどもが面会交流を一定年齢において拒絶している

 などの場合が考えられます。

5 面会交流を行う場合、後々のトラブル防止のためにできるだけ細かく条件・方法について決めておくことが良いとする見解と、ルール違反などと攻撃されることを防ぐため抽象的なものが望ましいという見解が対立しているように思われます。現在、「実施要領」という間接強制可能なものとするには、「面会交流拒否型」など一定の類型に該当する必要性があるものと理解されています。

6 決めておかなければならないのは、回数、時間、方法、場所、こどもの意思についてはどうするか、緊急連絡先などが挙げられます。面会交流に関しては、3つの葛藤の程度があると述べましたが、やはり絶縁の場合は面会交流自体が話題に上りませんし、離婚しても友人の場合は、月に2回又は月1回宿泊で行っているように思います。年齢については、最近は幼い子も多いため、中学生でも、宿泊付きを行っているという例もあると聴いたことがあります。問題は、中間的葛藤を抱えている場合は、回数、時間、方法、場所、こどもの意思なども総合考量して理性的に決めていく必要があるか、と思われます。

7 よりよい面会交流を実現するために、面会交流を行うための注意点をご紹介します。

  • 別居している親の注意点

・こどもの成長のペースをよく見ながら接するということになります。発達の程度を無視しながら面会交流をすると監護親の不興を買うことにもなります。

・大袈裟な態度をとったり、物で釣ったりしないということです。こどもが喜んでも毎回遊園地に連れていくというのは、妥当ではないということなのです。近時は、ペアレンティングというようにいわれ、一緒にいながら、愛着関係を深める点に重点があると思います。

・離婚したこと、今の生活への愚痴をいわないということです。これは面会交流をしているこどものインタビューで一番負担になっていることといわれています。絶対にやめましょう。こどもはあなたのカウンセラーではありません。

・同居している親の悪口はいわないようにしましょう。誤解を招くと面会交流ができなくなる可能性が高くなります。

  • 同居している親の注意点

・離婚していること、今の生活の愚痴をいわない

・別居している親の悪口をいわない

・気持ちよく送り出す

・面会の様子を根掘り葉掘り聞きだそうとしない

・こどもが面会の様子について話してきたときは、じっくり聞いてあげる。

・すでに、臨床的な研究で、こどもは同居親に遠慮して、同居親に同調する心理的機序にあるといわれています。ですから面会は親同士の話し合いであり、こどもの気持ちを引き合いに出さないようにしてください。こどもは本来、それでも、両親一緒に生活したいと願っているこどももいるのです。こどもにも自分のことは自分が一番わかっています。こどもにも振り返る「自分の時間」を与えてあげましょう。「外野」からあれこれいわれてしまうとこどもの情緒や考える力も混乱してしまいます。

 親としては、心配だと思いますが、可能な限り表に出さないようにしましょう。

親としても、現時点のみをみると面会交流は心理的負担になると思いますが、私からすれば、「必要で大切な体験」のように思います。親としては、将来からみると、それはこどもにとって面会交流が必要なプロセスだったと思える時期がやってくるからです。ただ、こうした考え方はこどもには通じませんが、親としては、未来からみて現在必要なプロセスと考えることが大事です。また、子の拒絶についても、過去の非監護親の行動からみて、過去の行為が今後の面会を拒絶する「絶縁」にしても良いのかをこどもたちにも考えさせてみても良いでしょう。将来からみると後悔するタイミングが来るかもしれません。

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