引き渡し・連れ去り

こどもの手続代理人の運用状況

私も、こどもの手続代理人を私選で選任する求めたところ、却下されたことがあり、その運用はベールに包まれたところがありますが、事例報告が業界紙に報告されています。 ・子の監護者指定調停  こどもの監護者指定・引渡しについて、手続代理人が就いたというのは、ある意味ではめずらしいような印象があります。なぜなら、紛争のもとになるのは、3歳から10歳くらいまでのこどもが多く手続行為能力がないとされる反面、12歳以上はこどもの意向を調査官調査で決めているという実態があるように思うからです。しかし、私は、弁護士の面接なんて、と裁判所に馬鹿にされたことがありましたが、調査官研究紀要によると司法面接は20分程度一回限りなそうです。弁護士の弁護人として行われる接見時間の半分くらいですね。人身保護請求での国選代理人は通常、3回程度、こどもと面会したり利害関係人と面会し、こどもの手続代理人が職権で付された事案でも国選の人身保護請求事案に近い充実した調査が行われている印象です。  今後は、手続行為能力の解釈を改め7歳から認めるべきではないか、というのが私見です。事例では、こどもとの面談調査を行い、こどもの意思決定に監護親が影響を与えていることがうかがわれたため、裁判所に対し、こどもの意見に加え代理人の意見も報告すべきか悩んだが、こどもの主観的意見を代弁するのであるから、こどもの意見のみを報告した事例 ・こどもが離婚調停に直接参加した事例  比較的年齢が大きい場合と思われるが、こどもの想いを両親に伝えるための意見書作成をサポートし、こどもと代理人弁護士の連名で意見書を提出し、こどもの意見を一定程度調停条項に反映させたものであるという。こどもは気持ちの整理や父母関係の改善ができたと述べ、思春期のこどもと思われる。 ・親権者変更調停・審判に私選代理人が就けられた事案  こどもの手続代理人については、中立的な意味合いから私選について当然認められるものの、あまり職権のみにしてしまうと元来必要でない場合に職権が発動されないと不当な結論を導くことになってしまいます。そこで、専らこどもの生活安定や進学準備、保険証、などの調整業務が中心であるということになるが、主に相談役が務め意見書などは作成しなかったものとみられカウンセラー的側面が強かったと思われる。 ・なお、当代理人は、こどもの手続代理人はその主観的利益を代弁するものであるから、その客観的利益を縷々述べるのはその職責を逸脱するものである、との意見書を提出したこともあります。  そういう意味では、子の監護者指定調停の弁護士は、立法・通説に忠実であるといえましょう。たしかに乳児の場合は客観的利益が大事な場合もありますからそれは「こどもの代理人制度」を早期に創設するべきなのです。私の案件のこどもの手続代理人は、当代理人の論説も否定し客観的利益が述べるのも役割と論じていましたが、議論のあるところでしょう。それは手続代理人報酬が原則公費で賄われるのか否か、ということです。 ・しかし、いずれにしても、調査官の司法面接の20分よりも、人間観察のプロである弁護士が3日間くらいかけての調査の方が内容に説得力があることは極めて明らかでした。今般も、調査官報告書を拝見したのですが、やはり新人弁護士起案をみているようで、法曹資格を持つものとはやはりポイントが違う、所詮マニュアルに基づくことしかできないのではないか、なぜ、この論理の流れになるのだろうと思ったりしましたが、より弁護士の選任を増やし原点回帰を図るべきなのです。(昔は、弁護士が調査していたのですから)

親権に関するお悩み