調停離婚・裁判離婚

離婚調停が不成立になった!そのときどうしたら?

離婚調停が不成立になった!そのときどうしたら?

 

あるいは、突然離婚調停が取り下げられた!

こんなご経験があるかもしれません。

「相手との話し合いができないので離婚調停を申し立てたら、調停も「不成立」になってしまった!」

 

そんなとき、どうすればよいかわからなくなって混乱される方が少なくありません。

 

今回は離婚調停が不成立になったときの対処方法を弁護士が解説します。

 

1.離婚調停の不成立とは?

そもそも離婚調停の不成立とはどういった状態なのでしょうか?

 

離婚調停は、夫婦関係を調整するための家庭裁判所での手続きです。

調停委員会が当事者の間に入り、離婚へ向けての条件を調整していきます。

ただし調停はあくまで話し合いの手続きなので、夫婦に結論を強制することはできません。

最終的に夫婦が納得しなければ、離婚調停は成立しないで終わってしまいます。これが「不成立」です。

一般的に離婚自体に争いがある場合や親権に争いがある場合、名古屋では不成立が早いような気がします。 

離婚調停が不成立になった場合、話し合いでは解決が難しいことを意味します。

 

それでも離婚に向けて進めるなら基本的に「離婚訴訟」を提起しなければなりません。

 「離婚訴訟」を提起する場合は、本人訴訟によることは実質的には無理であるため、弁護士に委任する必要がある。

2.離婚調停が不成立になるケース

離婚調停が不成立になるのは、以下のような場合です。

  • 相手が離婚に応じない

離婚は夫婦双方の合意がないと成立しません。調停委員がどんなに説得しても相手が頑なに離婚を拒絶し続けていると調停はいずれ不成立となります。

  • 親権に関する対立が深すぎる

離婚後の子どもの親権は、どちらか一方の親にしか認められません。親権に関する対立が深く両者ともに譲る気持ちが一切なければ、話し合いでは解決が不可能です。調停は不成立にするしかありません。

  • 何度話し合っても合意できない

一方が不倫している疑いがあるとき、当事者が頑なに否定して不倫を認めなければ話は平行線になります。

財産分与について争いがある場合にも、溝を埋められなければ調停は不成立になります。

  • 相手方が離婚調停に出席しない

離婚調停を開始すると、裁判所から相手方へ呼出状が送られます。しかし何度呼び出しても相手方が無視して出頭が見込めないケースでは、話し合いでは解決できないと判断されます。やむをえず離婚調停は不成立になります。

 こうしてみると、離婚それ自体、親権、財産分与、養育費に争いがあっても、調停は不成立になってしまうものとされています。本人調停の場合は、調停をうまく生かし切れていないのではないかな、と思うところもあります。

ときには調停委員の判断で不成立にされることも

離婚調停が不成立になるタイミングは、ケースによって異なります。

一般的には合意の見込みがなくなり、当事者も「不成立にしてもらいたい」と考えたときに不成立となる案件が多数です。

ただし中には当事者が積極的に不成立を望んでいなくても、調停委員会の判断で不成立とされ、調停が半ば打ち切られることがあります。調停委員がかなり強く不成立を勧告してきて、当事者が受け入れざるを得ないパターンも少なくありません。

 (この辺りは地域性によりますが、名古屋の場合は、調停を不成立にすべき場合は、時機に適して不成立にしている印象があります。)

調停が不成立になったら、それ以上話し合いは継続できません。最終的に不成立にするのか今提示されている条件を受け入れるのか、しっかり検討する必要があるでしょう。

 

3.不成立になったときの対処方法

もしも離婚調停が不成立になってしまったら、どう対応すればよいのでしょうか?

 

3-1.再度協議する

離婚調停が不成立になったとしても、話し合いが禁止されるわけではありません。再度相手に連絡をして、協議するのも1つの方法です。協議で合意ができれば協議離婚が成立します。

ただ調停で調停委員を間に入れて話し合っても合意できなかったのに、その後自分たちだけで話し合って解決できるケースは少ないでしょう。むしろ紛争が激化してしまう可能性もあります。私の経験でも、調停委員が財産分与での話合いについてこれなくて阻害要因になっているなどの特殊事情がない限り、調停の後に示談交渉をすることはあまり現実的ではないと考えています。

 

ただし以下のような場合なら、調停後の協議が有効な解決方法になる可能性があります。

 

「調停時にはお互い弁護士を立てずに自分たちで対応していたけれど、調停後に弁護士を入れて冷静に話し合う」

 この場合、相手方の弁護士さんと弁護士会で話合いを重ねるということが考えられます。

このように調停後にあらためて弁護士をいれると、今までとは状況が大きく変わります。弁護士が法律的な視点から話し合いの交通整理を行うため、解決につながるケースも少なくありません。

 

もしも調停段階で弁護士に依頼しないまま不成立になってしまったら、一度離婚に詳しい弁護士に状況を相談してみるようお勧めします。

 

 

3-2.再度調停を申し立てる

離婚調停が不成立になってしまったとき、再度離婚調停を申し立てる方法もあります。ただし、こうした経過は家庭裁判所は把握しているので、幾重も調停を起こすのは適切とはいえません。

調停には回数制限がないので、何度でも申立が可能です。

ただし不成立になった直後に再度離婚調停を申し立てても、成立の見込みはほぼないでしょう。

再度離婚調停を申し立てるなら、時間を空けるか状況が変わってからにすべきです。

たとえば以下のような場合なら、再度の離婚調停を申し立てる意味があると考えられます。

なお、婚姻費用調停を何度も申し立てることがありますが、事情の変更がない限り、新たな調停で望む結果が得られる可能性が低いことは気をつけましょう。

 

  • 不成立後、再協議を行ったがやはりどうしても解決できず、調停委員会の力を借りたい
  • 1回目の調停では相手が出頭せず不成立になったが、その後連絡がとれて今度は調停に出席する約束をとりつけた
  • 1回目の調停では弁護士に依頼しておらず何がなんだかわからないままに終わってしまったが、今度は弁護士に相談して意見や資料なども整理した上で調停を申し立てる
  • 前回の調停から長い時間が経過し、お互いに考え方や状況も変わったので再度調停で話し合ってみたい

 

2度目の調停を申し立てるなら、そこにどの程度の意味があるのか確認するためにも弁護士によるアドバイスを受けておきましょう。迷ったときにはお気軽にご相談ください。

 

3-3.別居して期間をおく

もしも離婚調停の際に相手と同居していたなら、いったん別居するようお勧めします。

この場合は、「別居調停」というのを行います。主には、1)当面別居、2)婚姻費用、3)面会交流を取り決めることが多いように思います。

同居していると、離婚調停中とはいえ自宅内で顔を合わせてしまうので、冷静さを保つのが難しくなるものです。家計も1つのままでは「離婚」といっても実感がわかないケースも多いでしょう。

 

別居すると、相手と顔を合わせる機会が少なくなりますし、婚姻費用の支払いなども発生して状況が変わってきます。子どもがいる場合には、どちらかの親しか一緒に暮らせません。

 

別居して期間を空けると、お互いの考えが変わって離婚に進めるケースがよくあります。

 

 

3-4.離婚裁判

離婚調停が不成立になったとき、どうしても離婚したければ「離婚訴訟(離婚裁判)」を起こす必要があります。

訴訟は調停までの手続きと異なり、強制的に離婚を実現する方法です。民法上の離婚原因があることが必要とされます。

判決で離婚が認められれば、相手方が離婚を拒絶していても離婚が成立します。親権者も裁判所によって指定されますし、財産分与の方法も裁判所が決めます。養育費や慰謝料などの金額も裁判所が決めて支払い命令を下します。

 

合意ができないとき、離婚裁判は有効な解決方法になる可能性があるといえるでしょう。

 

 

ただし訴訟で離婚が認められるには、民法の定める法定離婚事由を証明しなければなりません。法定離婚事由は以下の5種類です。

 

  • 不貞

相手が肉体関係をともなう不倫をしているケースです。

  • 悪意の遺棄

生活費を渡さない、家出をした、家を追い出された、同居を拒否されたケースなどです。

  • 3年以上、相手の生死が不明
  • 強度な精神病で回復見込みがない

相手が重症の統合失調症や躁うつ病などで回復する見込みがない場合です。

  • その他婚姻生活を継続できない重大な事由

暴力やモラハラなどの場合が典型です。

 

訴訟では、上記の離婚原因を「証明」しなければなりません。たとえば相手が不倫していても、否定されるケースが多数です。その場合、不倫を証明できないと請求が棄却されてしまいます。

 

また訴訟を有利に進めるには、法律的な根拠を示しながら自分の主張を説得的に提示する必要があります。裁判は基本的に書面で進められるので、法律書面を作成する能力が必須です。

 

素人の方が1人で訴訟を行うのは困難なので、早めに弁護士に依頼しましょう。

 

3-5.離婚調停が不成立になったら弁護士へ相談を

離婚調停が不成立になったとき、とるべき対処方法はケースによって異なります。

また自分たちだけで調停に対応していた場合には、弁護士に離婚協議の代理を依頼するとすんなり解決できるケースも少なくありません。

不成立後に離婚訴訟を起こすなら、弁護士によるサポートが必須となるでしょう。

 

当事務所では設立以来、離婚案件に特に注力して取り組んで参りました。

初回の離婚相談料は60分無料とさせていただいています。また調停段階から相談しても訴訟になってから依頼しても料金は大きく変わらないので、調停段階で有利に解決することをおすすめしています。

離婚問題は1人で抱え込んでも解決しにくいものです。調停が不成立になってしまった方、現在調停中で不成立になりそうで悩んでいる方は、是非とも一度ご相談ください。

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