調停離婚・裁判離婚

審判離婚における弁護士の役割について

審判離婚における弁護士の役割について

 

「審判離婚」という離婚方法をご存知でしょうか?

あまり一般的ではありませんが、離婚調停を進めていて「不成立にするのはもったいない」と思われるケースで、まれに裁判官(審判官)の判断で離婚決定が下されます。戸籍などでも「審判離婚」と記載されるようです。

 

 

今回は、審判離婚についてと、審判離婚における弁護士の役割を解説していきます。

 

1.審判離婚とは

審判離婚とは、審判官が離婚と離婚条件を決定する手続きです。

審判離婚が行われるのは、夫婦が双方とも離婚に合意しており、離婚条件についても大きな齟齬がない場合です。

たとえば離婚調停で何度も期日を重ねてきてほとんど合意に近づいているのに、相手が突然来られなくなった場合などには、不成立にしてしまうのは惜しいと考えられます。例えば、名古屋と福岡で遠隔地のため、どうしても難しいという場合などになされる場合があります。これは弁護士から裁判官に上申をして行うかどうかは裁判官が決めます。

また重要な法的ポイントについては合意できているのに、些細な点でお互いが感情的になっているケースでも、調停を不成立にしたら数か月に及ぶ離婚訴訟をしないといけないので当事者にとっても不都合です。一例であり得るのは、面会交流の条件だけが決まっていないものの、その他の離婚条件はすべて整った場合に、審判離婚をして面会交流のみ引き続き調停を続行するということがあり得るかもしれません。

そこで裁判官が審判で離婚と離婚条件を決定します。当事者が2週間以内に異議を申し立てない場合、審判が確定して離婚が成立します。異議が出たかどうかは確認すると良いでしょう。

 

2.審判離婚における弁護士の役割

審判離婚において、弁護士は以下のような役割を果たします。

2-1.審判に至るまでの過程で当事者の主張を代弁

審判離婚が行われる場合、いきなり審判決定されるわけではありません。先に離婚調停の期日を重ねて、その中で当事者それぞれが自分の意見を述べてきた結果にもとづいて審判されます。

調停において自分の言いたいことを十分に主張していなければ、審判で思ってもみなかった結果が出される可能性も出てきます。

調停段階から弁護士がついていれば、必要な主張はきっちり弁護士が行うので、審判に移行しても不利な結果が出ることを防止できます。反対にいうと、弁護士が双方主張をしてある程度成熟しているので、調停に代わる審判をしようかというものです。ですから審判をするのに十分な環境が整っていないと、なかなか審判離婚にはならないと思われます。

 

2-2.審判離婚がどのような手続きかを説明する

一般の方の間では「審判離婚」がどういった離婚方法なのかあまり知られていません。離婚調停を進めてきて、いきなり審判離婚になったら、どういった状況なのかわからず驚いてしまう方もおられます。

歴史的経緯を少しだけ説明しますと、昔は「和解離婚」がありませんでした。そこで裁判官が離婚のみを決めて審判離婚をさせ、その他の条件について引き続き調停で議論させるためのものであったと思われます。しかし現在は和解離婚もありますのでむしろ手続的理由や些細な争いのみがポイントになる場合に裁定をしてしまおうというのが調停に代わる審判の趣旨に変化しているように思います。

そんなとき、弁護士がついていたら審判離婚とはどのような手続きで、どのようなメリットデメリットがあるのか、不満がある場合の対処方法などわかりやすく説明します。すると依頼者も審判離婚の意味を正しく理解して、適切に対応できます。

 

2-3.審判結果を受け入れるかどうかを検討する

審判離婚となった場合、当事者は双方とも「異議申立」の手続きをとれます。どちらかから異議申立てがあると審判は効力を失い、あとは離婚訴訟で解決することになります。

異議申立できる期間は、「審判書」を受けとってから2週間です。その間に異議申し立てするかどうかを決定し、裁判所に異議申立書を提出しなければなりません。

1人では、果たして異議申立をすべきかどうか迷ってしまうものですが、弁護士がついていたら状況に応じて、審判を受け入れるべきかどうかを適切に判断できます。

弁護士の助言通りに異議申し立てするかどうか決めれば、大きな不利益を受けることはないでしょう。

 もっとも、異議を申し立てると訴訟をしなければならないという負担が発生しますね!

2-4.適切に異議申立てを行い依頼者の利益を守る

異議申立てをするとき、当事者の方は「どのような方法で行えば良いのかわからない」ケースも多いものです。

迷っている間に2週間の期間が過ぎると、もはや異議申立てはできなくなってしまいます。確定すると離婚となります。

弁護士に依頼していたら、弁護士が異議申立書を作成して確実に期間内に裁判所に提出するので「期間が過ぎて望まない審判が確定してしまう」不利益を防止できます。

 

3.審判離婚を弁護士に依頼するメリット

審判離婚を弁護士に依頼すると、以下のようなメリットがあります。

3-1.有利な結果が出やすく権利を守られる

1つは、依頼者に有利な結果が出やすくなることです。

審判は、おおむね調停での話し合いの結果によって出されるものなので、有利な審判を得るには調停段階の活動も重要です。

弁護士がついていたら、調停段階から必要な主張書面や証拠などを提出して、依頼者の主張に法的な理由があることを説得的に説明できますし、相手の言い分に対する反論なども可能です。自分一人で対応するよりも、審判で望ましい結果が出る可能性が高くなるでしょう。

 

3-2.事務作業が不要になる

審判離婚でも、さまざまな事務作業が必要です。たとえば調停段階から裁判所への書面提出や期日の調整などのやりとりが発生しますし、審判移行後も審判書の受取り、異議申立てをするなら異議申立書の作成や提出が必要です。

自分で対応していると、こうした作業をすべて自分で行わねばならず、労力がかかります。

弁護士に依頼していれば、事務作業的はすべて弁護士が行うので、依頼者はほとんど何もする必要がなく手間が省けます。

 

3-3.安心感が強くストレスが軽減される

調停離婚でも審判離婚でも、当事者にとっては大きなストレスがかかるものです。いくら調停委員を介しているとは言え、相手との交渉は精神的につらいことが多々あります。

調停を不成立にするのはもったいないから審判すると言われても、戸惑い不安になってしまう方が多いでしょう。

そのようなとき、弁護士がついていれば都度丁寧に依頼者に説明を行い、適切な対応を進めるので依頼者も余計な不安にかられる必要がありません。

安心感が強くストレスが軽減されるのは、弁護士に依頼する大きなメリットです。

 また、調停に代わる審判は、細かい事実認定がなされないので、双方に花を持たせて円満に解決するきっかけになるかもしれません!

3-4.確実に期間内に異議申立できる

審判結果に不満があるときには、確実に2週間以内に異議申し立てする必要があります。間に合わなければ審判が確定してしまうからです。

自分一人では申立書の作成などに手間取って期間が過ぎてしまう例もありますが、弁護士に依頼していたらそういった不備はなく安心です。

 

3-5.離婚訴訟も任せられる

審判離婚に自分か相手が異議申立てをすると、あとは離婚訴訟で解決するしかありません。弁護士に依頼していたら引きつづき離婚訴訟も任せられるので、心配は不要です。

 

審判離婚に対応するには、調停段階から弁護士に代理人を依頼しておく必要性が高くなっています。離婚トラブルでお悩みの場合には、名古屋の離婚の弁護士をしている法律事務所までお気軽に弁護士までご相談下さい。

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