調停離婚・裁判離婚

離婚調停の家庭裁判所が遠くて困っている

離婚調停の家庭裁判所が遠くて困っている

  名古屋で夫と婚姻生活を送っていましたが、現在では別居し、実家の北海道で生活をしています。離婚調停を申立てようと思いますが、名古屋と北海道のどちらの裁判所に申し立てれば良いでしょうか。名古屋だとすると、遠くて大変ですが、何か良い方法はありませんか。

 

調停は相手方住所地

 原則は名古屋の裁判所に申し立てられます。相手方の管轄ではない家庭裁判所に申立てをできる場合もありますが、最近は電話会議の発達で、移送や管轄がない裁判所での申立ては難しいと考えられます。

 離婚調停の申立ては、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に行うのが原則です。したがって、相手が名古屋で自分が北海道なら、名古屋の裁判所に申立をします。逆に相手が申立てをするなら北海道です。

 その他、当事者間で合意して定める家庭裁判所に申し立てることもできます。

 交通が発達した現代では、当事者が遠くに離れているケースは珍しくありません。また、東京ではよくみられますが自分の田舎が地方にあるということ、言い換えれば進学や就職で上京し離婚をきっかけにいったん帰省する人は多くいます。

例外は最近はあまり認められない

 

 しかし、こうした場合において、遠方の裁判所で手続きを取るということは、負担が重い場合があります。中には妊娠中などのケースや小さいこどもがいる場合難しいことが多いです。

 以前は、遠方の家庭裁判所に離婚調停の申立てを行った場合には、毎回その裁判所まで出向く必要がありました。しかし、平成25年から、家事審判法に代わって施行された家事事件手続法により、離婚調停においても、電話会議の利用が認められることになりました。これにより、電話による離婚調停も認められることとなり、遠方に住む夫婦の場合の当事者の負担が大幅に改善されました。もっとも、電話会議での進行を認めるかどうかについては、裁判官の裁量によるものであるため、それが保障されるわけではありません。特に離婚調停や面会交流調停、本人調停では認められないという裁量の行使の仕方もないとまではいえません。

 また、離婚調停では、調停成立の際には当事者双方が出頭することが定められています。これは、離婚という手続が、当事者の身分にとって重要なものであることから、当事者の意思を慎重に確認する必要があるためです。

離婚訴訟は弁護士委任の場合は管轄は気にしなくていいが調停を前置する必要がある

 なお、離婚訴訟の場合は、当事者(離婚であれば夫または妻)どちらかの住所地を受け持つ家庭裁判所に提起することになります。たいていは弁護士に委任することになりますので、離婚訴訟は弁護士との打ち合わせが中心となり管轄はあまり気にすることはありません。東京と北海道に離れて住む夫婦なら、東京もしくは北海道の裁判所のどちらかを選ぶことになります。もっとも弁護士の訴訟手続の場合、電話会議が認められることが多いのではないかと推測されます。

自庁処理はあまり認められないようになってきたイメージ

 その他、離婚調停を取り扱った家庭裁判所でそのまま離婚訴訟を取り扱う(自庁処理)こともあります。その場合は、自庁処理の上申書を提出する方法等により、そうした扱いを求めるのが一般です。(もっとも、従前と比較して自庁処理を認められるケースは少なくなってきたように思います。電話会議の利用は弁護士事務所から行うことができます。ですので弁護士事務所で調停ができる可能性もあります。こうしたことも弁護士に相談されると良いでしょう。)

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