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当事務所でも共同親権ではないことにつき憲法違反を主張し上告中です。

 近時、共同親権を認めないことについて訴訟が起きたとの報道に接しました。ところで、当事務所では、母親が親権を取得できない事案について、上告審で共同親権を認めないことは,憲法14条,24条に違反し,原裁判が違憲であるなど多岐にわたる違憲を主張し上告しています。上告自体は今年半ばでしたが,現在までに不受理決定などはありません。

 たしかに、共同親権といっても交互監護を意味するわけではありません。イメージ的にいうと面会交流をさらに増加させるものと考えると分かりやすいでしょう。しかし、時代の要請は、単に非監護親にこどもと遊んでもらうという点を目的とするのではなく、「親としての責任」をシェアすることを求めていると考えられます。これをペアレンティングといいます。

 当然、短時間の面会では、こどもにコミットすることは難しいといえるかもしれません。しかも本件の監護親は面会交流審判の約束を誠実に守ったことが一度もありません。毎回毎回、おなかが痛がっているので日帰りにしてほしい、など特段の事情で、ここまでの自体に立ち入っている以上、共同親権を認めるべきではないかと考えるのです。

親権の決め方

1 近時は、離婚時の親権者指定判断は、父母の親権者としての適性を判断する前提となる考慮事情の比較によってなされます。具体的には、父母側の事情として、監護能力、意欲、精神状態、経済力、住居、教育環境、子に対する愛情、従来の監護状況、親族等の援助の可能性などが考慮されます。子ども側の事情として、子の年齢、性別、兄弟姉妹関係、心身の発育状況、従来の環境への適応状況、環境の変化への適応性、子の意向などを総合的に考慮します。

 

2 以上のような事情の比較では優劣をつけがたい場合、次のような基準で判断します。

(1) 乳幼児期における母性優先の原則

 従来、乳幼児については母親の存在が情緒的成熟の為に不可欠とされ、母親の親権が重視されてきました。最近は子育てに対する父母の役割分担意識に著しい変化が現れており、より緊密な心理的関係を形成した者が誰なのかという視点が考慮されています。

(2) 子の意思の尊重

 子供の年齢、状況に考慮しつつ、子どもの意思を尊重して判断することが求められます。

(3) 違法な手段による監護と監護の継続性原則

  監護の継続性の原則により、現に監護している監護親の下で子が安定していれば、その現状を尊重すべきであると考えられています。

 もっとも、違法な方法で子を奪取した場合、子の奪い合いが誘発されかねないという観点から子が安定していたとしても親権が得られないということにもなりえます。