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有責配偶者からの離婚請求―被害者意識の緩和を

男性は、はっきりいって有責配偶者からの離婚請求の判断枠組みにバッチリ乗っていると大変です。 裁判官に第一回期日で「棄却します」とか、本人を連れて行っても、裁判官鈴木千恵子などは「棄却だ!」ということもありました。 とはいうものの、現実には夫婦関係にはかなりヒビが入っていて、相談相手と不貞関係になってしまいそれが探偵に都合よくキャッチされる、というケースが多いといえます。 なので有責配偶者からの離婚請求といっても、全く妻側が離婚に応じないというわけではないと思いますし、男性側も窮鼠猫を噛むという最後の徹底無視という戦術をとられると女性も困ります。 そこで、訴訟を起こしつつも、可能な限り任意交渉で解決を目指すことになりました。 有責配偶者からの離婚請求で、かつ、30代で一流企業の男性の場合、1000万円以上の所得があり婚姻費用が20万円を超えることがあります。したがって、離婚するメリットもないうえ、自分は裏切られたと思っている方も少なくありません。ただし、先ほども述べたようにある程度信頼関係が減少している中での話しなので被害者意識が峻烈なこともありますが、そういう方の場合は、パーソナリティー人格障害などに罹患しているケースもあります。相手方の代理人が、依頼者はパーソナリティ人格障害で権威に弱いので裁判官から説得して欲しいと代理人間で詰めた条件を伝えてもらうことがありました。 正直、全く交渉にとりあってもらえないケースは私の経験ではそれほど多くなく、むしろ疾患があるケースが多いと思います。ただし、東京家裁は3年で破綻を認めるわけですし、有責配偶者といっても、未成熟子がいない場合はあまりそれを理由に粘っても仕方がない印象もあります。 ただ、有責配偶者でかたくなな方は専業主婦で、地方出身、かつ、社会人経験なし、という人も多いのです。そこで、夫の財産を開示して、夫が嘘をついていない、財産を隠していないというような交渉もあり得るかもしれません。 こどもがいない場合は有責配偶者でもそれなりで離婚は認められます。少し長いですが20年ということはありません。 なので、有責配偶者からの離婚請求が認められるまでの期間を見立てます。そのうえで、婚姻費用の総額を算定し、今の時点で離婚した方がよいかもしれない解決金を提案するというのも当事務所の戦術です。ここまで粘り強くやっていくと代理人がいると合理性が見えていますので説得に廻ってくれるケースもあります。私は有責配偶者の場合は原則離婚できません、といいつつ、そのハードルの高さをいつも理解してもらっています。ただ、誠意を見せろ、などヤクザの話しではなく経済的合理性や相手の立場をおもんばかった配慮をすることが重要であると思います。