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監護意欲がポイントで引渡しを命じられた例

名古屋市の離婚専門弁護士ヒラソルによる子の監護者指定・引渡し弁護!

 名古屋の離婚専門弁護士のコラムです。  近時福岡家裁平成26年3月14日判タ1412号387頁で、監護意欲がポイントになって引渡しが命じられるという珍しい審判例がありました。  これを珍しいと評価するのか、それとも標準的になりつつあるかは分かりません。離婚の前哨戦の子の監護者指定・引渡しについてです。  事案としては、妻が子連れ別居し妻の実家に帰ったというものです。  ポイントとしては相手方の精神状態が不安定で妄想がひどいという要素もあるようです。  重要なのは、調査官報告書と審判との対比です。  つまり、妻は別居時までは主たる監護者であり、その監護には特に問題はなかったし、現状も監護は問題ない的な調査官報告書ができていたように思います。  この時点で、ある団体がとりまとめた、弁護士アンケートなどで「熱意に欠ける」「結論が妥当ではない」と「特に評価が低い」と指摘された名古屋家裁の西森みゆき裁判官などは申立を却下します。  しかし、問題とされたのは、別居後は、約半年以上にわたり、未成年者らの監護をもっぱら相手方家族に任せて、自らはほとんど関わっていない状態にあり、監護意欲が著しく低下していること、相手方家族にも、未成年者らの生活全体を通してその世話や躾をしている者はなく、そのため、未成年者らは幼稚園や保育園等に通うことも、不規則になりがちになっています。  躾を受けることも、監護者に構われることもほとんどなく、未成年者ら2名のみでテレビやゲームで遊ぶという生活が日常化していること、他方、夫の側は、休日等にはその監護に関わっており監護内容に問題があったとはうかがわれないこと、別居後は、未成年者らを保育園や小学校等に通わせる手続を済ませ、自らの勤務内容等も調整して、適切な監護態勢を具体的に整えており その監護意欲も高いものと認められること、子の意向として申立人との同居に積極的といった事情が認定されています。  双方を比較衡量すると、監護意欲、監護態勢その他の事情を比較すれば、相手方の監護状況は適切ではなく、夫の監護意欲及び監護態勢の方が優っているというべきであり、申立人を未成年者の利益に最も適うものと認められるとして、父を監護者として指定したものです。  母子優先の原則をパラフレーズした主たる監護者基準というのは、子の出生以来、主として子を継続的かつ適切に監護してきた「主たる監護者」の要素を重視して、子の精神的安定を図り、その影響を少なくするためには、子との間の情緒的な交流や精神的つながりを有する「主たる監護者」による監護を継続するのが子の成長に重要との考え方があります。それが往々にして母子優先の原則となるのですが、主たる監護者以外が指定されるには、「重視すべき事情」、言い換えれば「特段の事情」があるものと考えられます。  本件が革新的であるのは、主たる監護者は母であって、その監護状況に問題はなかったことを最初に認定しつつ、別居後の相手方の精神状況等により監護意欲が失われていることや、監護補助者である相手方家族を含めた別居後の未成年者らが適切な監護を受けていないという監護態勢の具体的問題点に切り込んでいる点がすごいと感じられます。熱意のない西森みゆき裁判官の場合、従前の監護状況に問題なく、現在多少問題がある程度では「問題なし」という調査官意見書がつきます。しかし、きちんと機能している裁判所もあるのだな、と改めて感心します。  すなわち、なぜ監護の継続性が重要であるかというと、そこには精神的安定があるからです。しかし、西森みゆき裁判官の場合、精神的安定がどうの、というよりも、単に「死んでいなければ」「問題ない」と結論付けています。福岡がすごいのは、同居時代の監護は概ね適切ながら別居後は事情が変更しているということを見抜いた点です。むしろ別居後は調査官調査の際は、充実していますという態度をとるようにアドバイスをしています。  しかし、福岡家庭裁判所は、相手方の監護では、小学校入学という重要な時期の見通しが立たないという子の利益に反する具体的事情を認定したうえで、主たる監護者以外を監護者として指定して引き渡したものです。 【補遺:なお,本記事に関しましては,その後,掲載から半年経過して,複数の機関から真意を聴きたいとか,表現内容を批判する問い合わせを受けましたが,当記事は,真実と認めるに足る相当な事実関係に基づき公正論評をしているものです。公権力の適切な監視は,弁護士の使命でもあります。しかし,それには勇気が伴うものです。ダン・ラザー氏がブッシュ政権の圧力により降板した際の言葉を心に刻むため,載せておき引用したいと思います。 ダンラザー:私たちは、24年間、毎晩、ここで多くの夕刻の時間を共有してきました。私は,本日,みなさんに「さようなら」を言う前に、国民のみなさんに感謝をささげます。 私の誇りとして刻み込まれているように,CBS、数々の過去と現在の専門家にも感謝したいと思います。そして,その刻みは,私が,国民の皆さんが夜にイブニングニュースをご覧いただけたことについて,深く感謝しています。それは,ある意味,私にとっての仕事ですが,軽くみることはできません。私は,イブニングニュースのキャスターの席に座るとき,「勇気を持とう」と署名したのです。振返ってみると,私たちは2001年,大きく心が傷つけられました。その心は修復の途上です。そして,津波,経済的クライシス,健康面の苦労などについても真実を報道してきました。真実を報道する勇気を持とう。私の後輩になる仲間のジャーナリストに言葉をのこしていきたいと思います。真実を報道するということは,リスクをとることになります。お互いに,それが勇気。真実を報道する勇気をお互い持ちましょう。こちらは,CBSイブニングニュース、ダン・ラザーが,ニューヨークよりお伝えしました。さようなら。おやすみなさい。】

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弁護士事務所名 名古屋駅ヒラソル法律事務所
所在地 愛知県名古屋市中区丸の内1-14-24 ライオンズビル第2丸の内204号
弁護士 服部弁護士,小出 和之、その他法務事務局3名
電話 052-253-8775,6時から8時までの時間外新規予約070-5333-8775

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