生活費

嫡出子でも夫以外のこどもの場合は養育費は請求できない。

DNA訴訟以降、沈静化に向かう親子関係訴訟ですが、最高裁平成23年3月18日もあるので、未だDNA鑑定をする実益は薄れていないといえるかもしれません。

この判決は,夫が,自然的血縁関係のない場合であっても,嫡出子とされる子に対しては扶養義務を負い,離婚に際して監護に関する処分としての養育費の支払が求められた場合にはその支払義務を負うのが原則であることを認めています。そして、この流れを血縁関係と切り離し、強化したものが今般のDNA訴訟といえるかもしれません。

しかしながら、本件の諸事情に鑑み,妻から夫に対して当該子の離婚後の監護費用の負担を求めることが「権利の濫用」に当たるとしたものと解される。
 本件は,自然的血縁関係はないが法律上の親子関係がある子の養育費の支払義務が争われた事例であり,そのような事態が生じた経緯が考慮された点や,夫が従前に養育・監護のための費用として相当高額の負担をしてきており,これ以上の負担を夫に負わせることが相当であるかが考慮された点などに,特徴があります。

判例の要旨は以下のとおりです。
妻が,夫に対し,夫との間に法律上の親子関係はあるが,妻が婚姻中に夫以外の男性との間にもうけた子につき,離婚後の監護費用の分担を求めることは,次の(1)~(3)など判示の事情の下においては,権利の濫用に当たる。

(1) 妻が,出産後程なく当該子と夫との間に自然的血縁関係がないことを知ったのに,そのことを夫に告げなかったため,夫は,当該子との親子関係を否定する法的手段を失った。

(2) 夫は,婚姻中,相当に高額な生活費を妻に交付するなどして,当該子の養育・監護のための費用を十分に分担してきた。

(3) 離婚後の当該子の監護費用を専ら妻において分担することができないような事情はうかがわれない。

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