不貞・離婚慰謝料請求、立証、求償権放棄の問題を名古屋離婚弁護士解説!

1 小石川留美は、化粧品会社を経営する夫・仁と平成20年に婚姻したが、平成22年以降、仁と別居状態にある。仁は、平成25年に、化粧品会社の従業員であった千弥子との間に、朔をもうけた。その後、平成31年まで、千弥子と同居している。
2 留美は、平成26年、離婚調停を経たうえで、仁及び千弥子に対し、離婚及び慰謝料の支払いを求める訴訟を提起した。留美が、仁及び千弥子が別居前から不倫関係にあり、それにより婚姻関係が破綻したと主張した。これに対して、仁らは、慰藉料請求権は時効消滅したと主張して争っています。
3 留美さんの慰謝料請求権が認められるのか。
4 留美が仁に対しては一切金銭請求をしないとの条項を定めて、仁との間だけ裁判上の離婚をした場合、千弥子に対する慰謝料請求はどうなるか。

弁護士と古藤筆麿家事調停官(元裁判官)とのパースペクティブ
家事調停官:設例の3項ですが、留美の仁に対する慰謝料請求は認められるか否かですが、婚姻関係の破綻により、被侵害利益がなくなると解されていますから、破綻時期が重要な争点となりますね。
離婚弁護士:本件については、慰謝料請求権ですから、攻撃防御次第では、家庭内別居等破綻を経て別居に至っている可能性も高く、婚姻期間中の不貞を証明する証拠がない限り、設例3の請求は認められないでしょう。また、性交渉に至らずとも、婚姻関係を破綻させ得る第三者との不適切な交友関係は、離婚慰謝料の請求の原因とできないこともないですが、婚姻関係破綻後の行為を理由とする離婚慰謝料請求は、破綻との因果関係がないため、認められない。
家事調停官:そうですね。留美が主張する別居前からの仁・千弥子の不倫関係の内容と、その証明の可否が問題になりますね。時効の点はどうですか。
離婚弁護士:離婚原因慰謝料の場合は不貞行為を知ったときから3年ですが、離婚慰謝料については離婚時から3年となります。法的構成によりますね。
家事調停官:次に、設例4についてですが、このような条項を作ることは難しいですね。実務上はあまり見ません。最高裁の判例があるからでしょうが、仁に対しては一切金銭請求をしないとの条項が、千弥子の債務を全額免除させる趣旨を含まないときは、慰藉料請求は認められます。ですから、特段の事情のない限り、認められるということになると思います。
離婚弁護士:既に別のコラムで最判昭和54年と最判平成8年は詳しく解説しているので、慰謝料の算定基準をうかがいたいと思います。
家事調停官:50万円程度は裁量があるのではないかと思います。不貞行為の態様(不貞行為の期間、具体的内容、頻度、相手方の認識・意図)と婚姻関係への有無・程度(特に破綻の有無)、他方配偶者の精神的苦痛の程度が重要なものとされ、ほかに当事者及び夫婦間の子の年齢、婚姻期間や婚姻生活の状況、他方配偶者の落ち度ないし婚姻関係破綻への責任の程度、謝罪の慰藉の措置の有無なdが考慮されているものの、考慮要素になり得るものを羅列したものにすぎず、実質は夫婦共同生活の平和に対する侵害の程度で決まるというのがベースラインとなるでしょう。
離婚弁護士:設例4項については、不真正連帯債務の関係にありますので、免除の絶対効はありません。したがって、いずれか一方に対する免除の意思表示が他方に及ぶかは、それが他方の債務を免除する意思を含むか否かの意思解釈によって決せられることになります。(最判平成6年11月24日判時1514号82頁)
家事調停官:この場合、注意をしなくてはならないのは、最判平成6年の場合は、仁との間でのみ一切の金銭請求をしないと定めても、千弥子には全額請求する趣旨の場合は、その結果、仁には千弥子から求償が残ることになります。この場合、留美と仁との間で訴訟上の和解を成立させてもそれに対する慰謝料請求の全部は終了させていないのですから、単に留美が仁の債務を全額免除する趣旨に足らず、仁と千弥子における仁負担部分をも免除して、千弥子に仁への求償をさせない趣旨が含まれておりましたら、仁の負担部分相当額については、千弥子に対する免除の意思が含まれ得ることになります。
離婚弁護士:続いて立証の問題に移りたいと思います。調停官としては、どの程度の立証がされれば、不貞行為(性交渉)の立証として十分なのか、個別具体的な事情にもよるのであって、一般化することは困難であるようにも思います。
家事調停官:実務上は、たとえ男女がラブホテルに入り、出てきて写真が証拠提出されても、その男女が強固に不貞行為を否認されますと、ホテルの滞在時間、その前後の行動、否認の理由等を考慮すると、その際に不貞行為があったとまでは認め難い事案があります。
離婚弁護士:反対に探偵資料でなくても、メールの内容と説明の合理性で不貞行為が認定される場合もあります。続いて破綻の有無と時期の問題ですね。
家事調停官:当事者双方とも、離婚の意思を表明している場合は、たとえ同居中であっても修復不可能として破綻の認定が可能です。
離婚弁護士:不貞の相手方に対する慰謝料請求と離婚請求では破綻の概念が違うという話しです。
家事調停官:おそらく弁護士が抱く違和感は不貞の慰謝料請求では、婚姻を継続し難い重大な事由としての長期の別居は要求されていません。したがって不貞の慰謝料請求では別居したことをもって破綻に至ったとされる傾向があります。

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