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こどもも納得する離婚にする!

こどもも納得する離婚にする!

 

私は、離婚事件を多く取り扱っている弁護士ですが、それは、母親が父親と私が5歳のころに死別して離婚している家庭と感情的に似ていたことがあるでしょう。同じ環境で育った姉は、こどもの心情を福祉専門職をしていることもあって、私と感覚がよく似て普通かき消されてしまう「声なき声」を拾ってしまいます。

 

離婚を考えるとき、こどもが一番と考えながら、第三者的にみると、余裕をなくしてしまっている場合、一番のしわ寄せはこどもにいくのです。私たちは3人兄弟でしたが、姉は「母親は子育てに向いていない上に父親と死別して完全にキャパオーバーだった」と指摘します。弁護士も、生活保護などの福祉専門職もそうした援助をするためにいます。

 

自分たちが、母親の顔色をうかがって生きてきたからでしょう。私は、姉がまだ幼い私を捨てて、遠くの大学に行く「合法的家出」をして自分の心理的安全を確保した、というと、姉は、「浪人してドキドキして神経をすり減らすなんて耐えられないから合格した大学にさっさといってちょうだい!と母親にいわれたのよ」と反論します。

 

そう、こどもは親の顔色をうかがう天才なのです。そしてその世界は意外と狭く同居親の手の中で踊っているようなものなのです。

一説によると、親の子に対する愛より、子の親に対する愛情欲求の方が強いといわれています。こどもの心の発達のためには、こども時代にはこどもらしくわがままをいうことも大切です。親に頼れないこどもはこどもらしさに欠けているので、見ているとすぐに分かるのです。

 

私のところに相談に来られる方は、「こどもは私の意見に賛成している」と考えています。しかし、それは本当にその子の本心なのか、親の顔色をうかがって喜んでくれそうなことをいっているにすぎない場合もあります。

 

たしかにときどきそんな人なら別れた方がいいと、こどもがいって、私もそのとおりだな、と思う人もいるし、面会もさせるべきではないという人も中にはいます。

 

しかし、やはりこどもにとっては同居親が自分の世界のすべてなのです。同居親の嫌がることはできません。私の母親は教師でしたが、同僚教師や教頭の悪口をよく「聴いてくれ」といわれて聴いてあげました。しかし、親の職場、しかも先生の悪口なんて聴きたいと願う子は少ないでしょう。そういう意味では、こどもに感情労働や遠慮を無意識のうちに強いている可能性もあるのです。

 

私の姉の場合、父親―娘をB型のわがままコンビ、自分―息子をA型の几帳面コンビと位置付けて、それぞれこどもも同盟関係を組んでいる親がいるので、遠慮なく物をいいます。片親の家庭では、やはりそういう雰囲気に欠けてしまうのです。

 

離婚しこどもと別居する父親から面会交流の依頼を受けて、こどもと同居する母親に対して、「お子さんに会わせてください」と申し入れることがあります。しかし、母親からは、「自分はいいけどこどもが嫌がっている」「もう年も年だし、部活もあるし、友達と遊んでいる方が楽しい」と子の意向を理由に拒まれることがあります。しかし、そうであっても、気をつかっていっているだけかもしれませんし、試しにお子さんから部活が忙しいからというのであればその旨を話してもらいましょう。そうしたらお父さんも納得するでしょう」と提案することがあります。そうすると、お父さんと二人きりになったところで、「パパ、少し髪薄くなったね」とフレンドリーに話しかけてきたり、「会いたいといったらお母さんの機嫌が悪くなるからいえなかった、会えてよかった」と告白するケースは意外と少なくないのです。もう一つの事例は乳幼児のころに離婚し記憶がないようなケースです。実際、臨床心理でも3歳までの記憶は残らないといわれています。しかし、こどもは成長し、隣の家にはお父さんがいるということを知ります。普通は話題に出さなくなるものですが、話題に出すとママが困った顔をするのでパパの話題は家ではタブーになります。とはいうものの、小さな頃の記憶は残りますし、私も5歳で死別した父親のこともそれなりに覚えているものです。こどもの頭の中は意外と明晰なのです。

 こどもの考え方や気持ちに立ち止まって考えると分かることが、そこまでに余裕がなくなってしまうのは、やはり離婚からくるストレスだと思います。こどものために養育費や財産分与など有利な条件を確保するのは当然のことです。しかし、それが空回りしてこどもに対してストレスを与えては元も子もありません。中には不倫をしている場合にDVを仕立て上げて攻撃的になる人もいます。しかし、そういう状況下は往々にして空回りしてしまうものです。

 不安や焦りを抱えてしまう理由は、何を決めて、何をしなければならないのか。友人には離婚の経験はあっても離婚の法律に詳しい人は少ないと思います。そのために、弁護士を頼ったり、情報を知って不安を解消し前向きになっていただければと思うのです。

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