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自分亡き後の特殊な遺言に備える。内縁関係・事実婚カップルにお勧め!家族信託活用方法

内縁関係・事実婚カップルにお勧めの家族信託活用方法

  婚姻届を提出さずに内縁関係を継続していると、一方配偶者が死亡したときにパートナーへ遺産相続させられません。かといって内縁の配偶者へ財産を遺贈してしまったら、前妻との間の子どもに財産を受け継がせられなくなるでしょう。名古屋駅ヒラソル法律事務所では、企業経営者や医師など様々な方々からのお悩みをオーダーメイドで受けております。近時は同性パートナーがいるケースでは、前妻とその間のこどもとの関係、後妻的立場のパートナーをどのように保護されるか、もちろん男女の問題でもこうしたご相談をいただくことがあります。

 

弁護士というと離婚弁護士というイメージが強いですが家族法に強い弁護士は、婚前契約といった離婚や相続時を意識した契約を締結したり、婚姻期間中の介護がお互いできるようにするなど手当をします。

 

死後、まずは内縁の妻に自宅などの財産を受け継がせ、内縁の妻が死亡したら前妻との子どもに財産を受け継がせる方法はないのでしょうか?

 

こういったケースでは「家族信託(民事信託)」が非常に有効です。民事信託というと、投資かなと思うかもしれませんが、あくまで相続の手法としてです。最近は、前婚も内縁であるケースが多く、一線が引かれていないようなケースも散見されます。そのため、是非、守りたい人や自分のお子様は守ってあげて欲しいのです。

 

今回は内縁カップルにお勧めの「家族信託」活用方法を弁護士が解説します。今の配偶者とは内縁関係を継続しているけれど、前妻(前夫)との間の子どもがいる方は、ぜひ参考にしてみてください。遺言執行者よりも家族信託の方が「据わり」が良いケースも多いかと思います。家族信託、内縁、同性パートナー問題に強い名古屋駅ヒラソル法律事務所にご相談ください。

 

1.内縁の妻に財産を継がせると、子どもに財産を渡せない

内縁のご夫婦の場合、死後の遺産相続に注意が必要です。内縁の配偶者には遺産相続権がないので、何の対応もせずに死亡すると内縁の妻がたちまち生活に困ってしまう可能性があるためです。

 

このため、一例を挙げると、若い同性パートナーと一緒になられた方などは生活保障のため、財産を分与する一方で、例えば自分が企業経営者とすると会社の清算も頼みたいというケースもあることが分かってきました。

 

たとえば内縁関係で夫(再婚、前妻との間に子どもあり)名義のマンションに夫婦2人が住んでいるとしましょう。夫が死亡すると内縁の妻は何も受け取れず、マンションは夫の前妻の子どもが相続によって取得します。すると、前妻の子どもが所有権をもとに内縁の妻へ明け渡しを求めてくる可能性が高くなるでしょう。従来は、内縁法理などで個別の明渡事件に対応するというスキームでしたが、今後もそれで良いのかという声が高まったのです。

 

1-1.遺言書で内縁の妻へ財産を遺贈できる

遺された内縁の妻を守るには「遺言書」を作成しなければなりません。遺言書によって内縁の妻へマンションを遺贈すれば、内縁の妻がマンションを取得できます。預貯金やその他の財産も遺贈できます。

*「相続」ではなく、「遺贈」になります。

 

1-2.子どもにはマンションを受け継がせられない

遺言書によって内縁の妻へマンションを遺贈すると、今度は別の問題が発生します。それは「内縁の妻の死亡後」のマンションの行方です。

夫の立場としては、妻の死亡後は財産を実の子ども(前妻の子ども)に受け継がせたいかもしれません。しかし遺言書を使っても「(内縁の)妻亡き後は子どもに相続させる」とまでは指定できません。

遺言書で財産の行方を指定できるのは、自分の死亡時の1回限りです。受け継いだ人が財産をどう処分するかませは決められません。妻に親や兄弟姉妹がいると、そちらにマンションが受け継がれてしまいます。妻が遺言で「夫の実子にマンションを遺贈する」と書いてくれれば良いのですが、通常はそういった対応を期待するのは難しいでしょう。

 

ご相談にいらっしゃる方はお気持ちが強い方もおられ、財産を思い通りにしたいという方もいます。大切な財産ですから当然のことですが、法的にできることと、そうでないものは切り分けて進めていきます。

 

夫が「内縁の妻の次は、実の子どもにマンションを相続させたい」と希望しても、遺言書では対応できないのです。

 

2.家族信託とは

このように「2代以上先の遺産相続方法」について定めたい場合、「家族信託(民事信託)」という方法が非常に有効です。もちろん、誰が受寄者になるかという問題はあります。

2-1.家族信託とは

家族信託とは、信頼できる家族に財産を預けて管理処分してもらう信託契約です。

信託契約とは、契約の相手方に財産を預けて、誰かのために管理処分してもらうための契約です。多くの場合、家族と信託契約を締結するので、わかりやすく「家族信託」とよばれます。弁護士や司法書士の中にも内縁や同性パートナーに理解がある方もいますが、生活保障や相続までは考えてくれない人もいます。ヒラソルは同性パートナーで資産をお持ちの方も是非、ご利用、ご相談ください。

 

家族信託の契約に登場する人物は、以下の3者です。

  • 委託者

財産を預ける人

  • 受託者

財産を預かって管理処分する人

  • 受益者

財産管理によって利益を受ける人

 

2-2.家族信託の仕組み

家族信託を利用する場合、委託者(財産の所有者)が財産を信頼できる家族や専門家へ預けます。預かった人(受託者)は「受益者」のために財産を管理します。契約の効果は委託者の死亡後も継続させることができて、途中で受益者の変更も可能です。また財産管理が終了するときには、最終的な財産の帰属先も決められます。

 

家族信託をうまく利用すると、「死後、まずは内縁の妻へ財産を受け継がせて、妻の死後は子どもに受け継がせたい」という希望も実現可能となります。

 

3.内縁の妻の次に子どもに遺産を受け継がせたい!家族信託の設定方法は?

内縁の妻の死亡後に子どもに財産を受け継がせる希望を叶えるには具体的にはどのように家族信託契約を設定すれば良いのでしょうか?

 

3-1.委託者は夫

まずは財産の委託者を夫とします。マンションや妻の生活費に使う預金などを信託財産としましょう。

3-2.受託者は家族または専門家

受託者を家族や専門家とします。たとえば夫に信頼できる甥などの家族がいれば任せても良いでしょう。適当な人材がいなければ、弁護士などの専門家を選任します。専門家が受託者となると、親族間で感情の対立が生じにくくなりますし、より適切に管理しやすくなるメリットがあるでしょう。

 特に同性パートナーなどの場合、元夫の関係の軋轢に巻き込まれなくないとのことで資格者代理人の方が向いているといえるでしょう。

 

3-3.受益者は夫本人、死後は妻

受益者については、夫が生きている間は夫本人とします。すると、夫の存命中は夫のためにマンションなどを管理してもらえるので、認知症にかかって自分では財産管理ができなくなっても安心です。契約はもちろん認知症になる前からかかっておかないといけません。

夫の死亡後の受益者は妻としましょう。こうすれば、夫の死亡後は妻のためにマンション管理してもらえるので、引き続いて妻がマンションでの居住を続けられます。預貯金も信託しておけば、夫の死亡後に妻が困る心配もありません。

 

3-4.最終的な財産帰属者は子ども

家族信託では、妻の死亡後における財産(残余財産)の最終的な帰属先を指定できます。そこで、実の子どもを残余財産の受取人を指定して、最終的に子どもにマンションを取得させましょう。

このように対処しておけば、内縁の妻の親族にマンションが受け継がれる心配は不要です。内縁の妻が遺言書を作成する必要もありません。

 

4.家族信託の設定は専門家に相談しよう

家族信託契約は相続対策に非常に有効ですが、設定時には専門的な対応が要求されます。このほか、任意後見契約など、リビングウィルの観点からおすすめしているものもあります。

まずは誰を委託者、受託者、受益者とするのか、どの財産を信託するのかを定め、契約書を作成しなければなりません。契約書は、公正証書にしておくのが望ましいでしょう。

不動産を信託するなら法務局における登記も必要です。死亡時の相続税の課税関係も複雑になるので、税に関する知識が求められます。

 

家族信託を利用するなら、弁護士や司法書士、税理士などの専門家によるサポートが必須といえるでしょう。

 

当事務所では遺産相続案件に力を入れています。特に内縁関係の場合、パートナーに遺産相続権が認められないので、必ず遺言書や家族信託契約などによる生前の対策をしておくべきといえるでしょう。

死後の相続関係について不安があるなら、一度家庭内の問題に強い弁護士までご相談ください。

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