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民法の改正により、面会交流が明文化され、家事事件手続法65条で子の意思の把握及び考慮がうたわれ、ハーグ条約関連法が整う中、子の意向表明権が注目されています。

今までは、外枠のフレームワークで決められて「子の福祉」が決められており、「外枠のフレームワーク」とは、主たる監護者の監護の問題点及びその程度、現監護者の監護開始の経緯、現監護者の監護状況、双方の監護能力・監護態勢というもので「子の福祉」が決められました。

実は、どこにも子どもの意向というのは入っていません。それが「子の福祉」であり、かえって子の意向については裁判所により考え方が分かれるようで、未就学児にも子の心情調査を行う場合もありますが、紛争に子どもを巻き込むという立場から否定的な考え方がありました。しかし、子の意向表明権の明文化や家事事件手続代理人の選任ができるようになったことに照らして、「子の意向、心情」もフレームワークに加わるようになってきています。どこに力点を置くかはそれぞれの裁判所次第のように思われます。

子の意向については、子は周囲の影響を受けやすく、置かれた環境によって容易に意向を変えることがあります。また、思春期の子どもの場合もいったん親権者が決定された後、意向が変わり親権者変更の申立がなされるという悩ましい案件もあるそうです。親権者変更は簡単には認められませんので、調査官等が頭を悩ますことはその通りといえます。

そこで、公平性が担保できる場面設定をして、また、単にどちらの親と暮らしたいかを聴くのではなく、子が紛争をどのように認識し、それについてどのような心理状態にあるのか、今後の生活についてどのような希望を持っているかが考慮されます。

 また、子の意向の表明については、その意向が子の真意といえるかの分析が必要となります。子連れ別居の際の親による情報の吹き込みなどの検討をされることになります。

 一般的には、できるだけ早期の段階で、子の意向、心情を把握するのが望ましいといえます。なぜなら、親権争いが起きると調停は整いません。そこで離婚訴訟になってしまいますが、訴訟中は、調停と比較しても高葛藤状態となり面会交流に事実上必要な監護親の協力が得にくいというのが実情のように思われます。もっとも、これまでは、どちらかというと両親の紛争の解決のあり方にあわせて「子の福祉」の解釈が充填されていたように思います。

 しかし、ハーグ条約や民法の改正により、子の利益に光をあてて思考する「子の最善の利益」という観点から子どもに対する配慮を中心に検討する必要があります。

 もっとも、家庭裁判所調査官が心理の専門家という主張に最近接しましたが、その調査報告書で「血縁上の父親と交流できないのは子の福祉を害する」と記載されているものがあり、今般の最高裁の性同一性障害やDNA鑑定に関する嫡出の推定に関する判例群から逸脱するばかりか、それが心理学的所見なのだろうかと疑問に思うこともあります。

 面会交流については、面会交流禁止事由が存在するかを中心に検討していくことになります。この場合に、現実に面会交流拒否事由が存在するのか、さほどでもないのか、そのどちらかによって調整のヘディングは決まるといえます。

 家庭裁判所では、単に子の意向・心情に依拠するだけではなく、別居する前の非監護親と子との関係、子の状況、監護親の状況、紛争の経過等を総合考慮するものとされていますが、現実には、面会交流禁止事由があるか否かというフレームワークがあり、そしてそれがさほどのものであるのかどうかという評価で判断・調整が決まってくるといえます。

東京高決平成19年8月22日
 未成年者らは,原審において家庭裁判所調査官に対し,いずれも,将来はともかく現在は相手方(父親)と面接はしたくないと明確にその意思を述べている。その意思の基礎には,以前,○○家庭裁判所における面接交渉の調停係属中に,相手方が未成年者らに対して,位置情報確認装置を潜ませたラジコン入りの小包を送ったことによる相手方への不信感があり,その不信感には根深いものがあると認められる。
 また,抗告人においても,相手方が,上記のとおり調停係属中にもかかわらず位置情報確認装置を密かに送付したり,抗告人ら親子の居所を探索するために親類や恩師に対して脅迫的言辞を用いたことがあったこと(前件審判における認定)などから,相手方が未成年者らを連れ去るのではないかとの強い恐怖心をいまだに抱いていることが認められるのであり,相手方の面接交渉に関する行動につき信頼が回復されているとはいいがたい。そして,未成年者らが相手方との面接交渉に消極的な姿勢を示しているのは,このような抗告人の心情を察していることも一因となっているものと考えられる。
 相手方は,原審での審問において,今後,未成年者らを連れ去ったり,居所を調べるなどのことはしないと述べているが,抗告人や未成年者らの原審における発言等に照らしてみると,その相手方に対する不信感は,このような供述があったからといって容易にぬぐい去ることはできない程度に深いものと認められる。
 そうしてみると,現在の状況において,未成年者らと相手方との面接交渉を実施しようとするときには,未成年者らに対して相手方に対する不信感に伴う強いストレスを生じさせることになるばかりか,未成年者らを父親である相手方と母親である抗告人との間の複雑な忠誠葛藤の場面にさらすことになるのであり,その結果,未成年者らの心情の安定を大きく害するなど,その福祉を害するおそれが高いものといわなければならない。
  したがって,現在の状況においては,未成年者らと相手方との面接交渉を認めることは相当ではない。
(3) ただ,未成年者らが父親との間で言葉を交わすなどして心情の交流を図ることは,未成年者らの精神面の発達,とりわけその社会性の涵養にとって不可欠であることはいうまでもないところであり,母親である抗告人においても,未成年者らの健全な発育,成長を真剣に願うのであれば,その重要性について十分な認識を抱いて,時間の経過にゆだねるのではなく,そのための環境作りに工夫し努力する必要があることも,またいうまでもないと考える。
 記録によれば,原審における調停の過程などで,未成年者らと相手方との接点を設けるためのいくつかの方策が取り上げられたことをうかがうことができるが,今後,双方当事者においては,真に未成年者らのために,まずは手紙の交換など未成年者らと相手方との間接的な交流の機会を設けるなどして,未成年者らと相手方との間の信頼の回復に努めるなど,面接交渉の環境が整うよう格段の努力が重ねられることを期待したい。

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