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●結婚10年だが、5年前から夫は不貞相手と同棲。夫は離婚を求めているが、夫婦には小学生の子が居るので妻が離婚を拒否している。

夫の離婚の要求を認められるかどうかは、離婚した場合の妻や子どもの経済状況等諸般の事情によるので一概にはいえませんが、別居状態が続けば離婚が認められる可能性が高くなることは事実です。破綻主義の流れは世界的な潮流であり、別居期間で決まりますが、過酷条項を一部残すフランスの立法法制もあるのです。

 (1)判例の動向-離婚の有責主義から破綻主義へ

    最高裁は昭和27年の判例で、有責配偶者(婚姻の破綻について責任がある配偶者)からの離婚請求に対し、「勝手に愛人をもった夫からの離婚請求が許されるならば、妻は踏んだり蹴ったりである」と判示し、その後35年間にわたり有責配偶者からの離婚請求を否定してきました。
    このように、有責配偶者からの離婚請求は認めないという考え方を有責主義といいます。かかる判例は基本的に維持されており、あくまで昭和62年の最高裁大法廷は例外を認めたにすぎません。

    しかし、その後昭和62年に、最高裁は、夫婦関係が破綻し、妻以外の女性と同棲関係にある有責配偶者(夫)からの離婚請求に対し、以下のような要素を総合的に考慮の上、有責配偶者からの離婚請求も認められる場合があるとする画期的判決をしました。破綻は別居から3か月とするのがこの最高裁ですが、個別具体的事情によりますので注意してください。
    ① 夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間との対比において相当の長期間に及んでいること。
    ② その間に未成熟の子が存在しないこと。
    ③ 相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれる等、離婚請求を容認することが著しく正義に反するといえるような特段の事情が認められないこと(いわゆる過酷条項)
    なお、この事件の差戻審では、夫の離婚請求を認め、また妻から夫に対する財産給付の請求に対して、財産分与1000万円及び慰謝料1500万円が許容されています。

    このように、たとえ有責配偶者からの離婚請求であっても、婚姻が破綻している以上離婚を認めてよいという考え方を、破綻主義といいます。ただし、このような申出があると妻は過酷とはいえなくなるという側面があります。よく離婚弁護士と相談してみましょう。

 (2)離婚認容に際して考慮される要素

    ① 相当長期間の別居

     判例は、有責配偶者の離婚請求を認容する場合、夫婦の年齢・同居期間に対比して別居期間が長期に及んでいることを重要な要素としています。それは、当事者又はその周辺の人間関係の中で、あるいは社会的倫理観に照らして、時間の経過が一方配偶者の有責性を風化させる点に意味があるものと思われます。
     この点について、判例・裁判例の動向を見てみると、当初は別居期間30年でしたが、その後22年、16年、10年余と短縮していきました。
     さらに平成2年には、別居期間8年の事案について有責配偶者の離婚請求を肯定しました。
     もっとも、別居期間8年余という他の事案では、夫婦の年齢・同居期間との対比において別居期間が相当長期に及んでいるとはいえないとして、有責配偶者の離婚請求が否定されました。

     別居8余年に関する2案を分析してみると、請求が肯定された事案では、有責配偶者である夫は別居後も妻子の生活費を負担し、また、別居後間もなく不貞の相手方との関係を解消し、さらに妻に対して誠意のある財産分与の提案をしたことから、このような点が夫に有利に斟酌されたものと思われます。
     これに対し、請求が否定された事案は、有責配偶者である夫が別居期間中、妻の生活を見なかったなど、有責配偶者の背信性の程度が強い事案であったといえ、信義則上、8年ではまだ別居期間が長期に及んでいるとはいえないと判断されたものと思われます。

     これら判例の傾向からすれば、別居期間が相当の長期間に及んだかどうかを判断するにあたっては、別居期間と両当事者の年齢及び同居期間とを数量的に対比するのみでは足りない点に注意が必要ですが、他方で、別居期間6~8年程度の事案が離婚の可否の分かれ目となる分水嶺的事案といえます。

    ② 未成熟子の不存在

     有責配偶者の離婚請求に際しては、未成熟時が存在しないことが考慮要素の一つとされます。
     両親の離婚によって未成熟子の家庭的・教育的・精神的・経済的状況が根本的に悪くなり、その結果未成熟子の福祉が害される特段の事情があるときは、未成熟子のために、有責配偶者からの離婚請求は認められないとしたものと思われます。

     なお、未成熟子とは、親の監護なしでは生活を保持し得ない子をいいます。
     民法上の未成年とは意味合いを異にし、20歳未満でも親から独立して生計を営んでいる場合は未成熟子には含まれないこともあります。
     逆に、たとえ成人年齢に達していても、心身の障害や病気等により親からの介護・看護を必要とする子は、未成熟子と同視される場合もあります。

     もっとも、未成熟子が存在する有責配偶者からの離婚請求について、平成6年に最高裁がその離婚請求を認めています。ベースラインは高校生程度です。
      イ)17歳(高校2年生)の未成熟子に対して、3歳の頃より14年間、妻のもとで養育され、、間もなく高校を卒業する年齢に達していること。
      ロ)夫は別居後に妻に毎月15万円程度を生活費として送金していること。
      ハ)夫から妻に対し離婚に伴う財産分与など十分な経済的給付が期待できること。
     このようなことから、未成熟子が存在していても離婚の妨げにはならないとしたものです。

     しかし一方では、平成9年に同程度の別居期間(13年)の事案で離婚を認めない判決もなされています。
     離婚を請求している有責配偶者の有責の程度、婚姻関係の維持への努力の欠如、未成熟の子が成人に至るまでに要する機関。これらを総合考慮すると、離婚請求は未成熟の2人の子供たちを残す現段階においては、いまだなお、信義誠実の原則に照らし、これを認容することはできないとしました。

     以上のように、有責配偶者からの離婚請求は、あくまで個別の事情に基づき、相手方配偶者や夫婦間の子の利益などを総合的に考慮した上で判断されることになります。

    ③ 過酷条項

     いわゆる過酷条項については、民法には明文はありませんが、裁判では、同様の観点から、夫婦双方の職業、収入、生活状況や、有責配偶者が婚姻費用を支払ってきたか否か、財産分与や慰謝料としてどの程度の金額の申出をしているかといった事情が考慮されます。逆に言うと十分な財産分与がなされることが有責配偶者からの離婚を認める条件とされているのです。




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