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ゴールデンウィーク中、シュシュ(甥のハルくん)と一緒にフランス大統領候補の討論会を見た。

ハルくんはフランス語ができるけど英語はいまいち。ということで、僕は、英語チャンネルでみたかったのだけどフランス語チャンネルにあえなくかえられてしまう。

個人的には、エリート一徹のマクロン氏よりルペン氏の振る舞いや発言に注意していた。彼女は、父親のルペンとは違い、弁護士であり多くの少年事件も経験した。それゆえに、弱いものに寄り添う気持ちもあるのではないか、とも思ったからだ。

フランスでは、どちらかというと理論家のマクロン氏とフィヨン氏との討論を望む声が強かったのは事実だ。しかし、決勝にコマを進めたのは、マクロン氏とルペン氏だ。

その討論会の内容をみてマクロン氏への投票を決めたという人も多かったのではないか。

フランスは大統領は国家元首であり(もちろんそれはアメリカも同じだけど)、それなりの貴賓さが求められることはいうまでもないし、それを上回る戦略や魅力をフランス国民に知らしめる必要があると思う。だが、テレビをつけると、少しみな違和感をもったのはルペン氏の振る舞いだ。足を組み、マクロン氏を侮辱し嘲る言葉を連発し、マクロン氏の論理だった話しをさえぎることをキャスターから窘めらることも一度ではない。結果、自分の魅力や政策を十分に伝えることなく持ち時間を浪費することになってしまった。マクロン氏は、頭脳明晰で、マクロン氏の問いにも頼りなく、しかし冷静にかわしていくのだった。「あなたはメルケルの犬よ。」「あなたはプーチンの犬だ。」という論争をフランス国民はあまり期待しておらず期待はずれで終わったとともに、ルペン氏がEUの離脱は、自らも現実的ではないのでトーンダウンし、挙句用意してきたペーパーを読み間違えている失態を演じた。こういった経過で、フランス的民主主義はアメリカとは異なり冷静なものと示さないといけないという論調は一貫するようになり、ルペン氏は風のかなたに消えていった。

かくして、マクロン氏が第9交響曲に招き入れられる中、勝利宣言をすることになったが、フランス人は、排外主義のためマクロン氏を支持する、排外主義のため白票を投じるの二通りしかないという皮肉まじりの論評もみられた。

とはいうものの、マクロン氏はいわゆるエスタブリッシュの出身で、いわば失敗しらずだ。大学や大学院を順当に合格し、ロスチャイルド家の銀行の副社長を経験するなどして経済産業大臣となる。彼が経済産業大臣を辞任したのは選挙に立候補するためといわれたが、実際そのとおりであった。彼はもともと社会党の人であり、社会党系の候補がつぶし合いをしてくれたおかげでマクロン氏はこれらの層も取り込むことに成功した。

だが、内政とは別に大統領が外交を仕切るフランスで史上最年少の大統領が、経済、外交、そして何よりもFNをここまで膨張させた、いわば「瀕死」の「重症」をおっている「自由・平等・博愛」をどこまで取り戻すことができるのか。統合と融和を奏でても、第九の地球愛に迎えられても、かつてのフランス的個人主義は破綻してしまっていることは明らかな中、分断と対立という亀裂をどれだけ修復できるのか、また、EUが果たすべき役割をきちんと示すことができるのか。アメリカ、イギリスと異なる途を歩み出したフランス的民主主義が注目される。そして、度重なるテロがありながらも、地方都市も含め排外主義に走らなかったフランス的民主主義の懐の深さをみることができる。




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