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HOME > 熟年離婚に関すること > 年金分割をしない合意はできますか?

一般的に調停が終わった後、債権債務なしという清算条項をいれます。

ところが、一部、共済年金があることが分かり、厚生年金部分の合意しかしていなかった場合、再度、年金分割の請求をすることはできるのでしょうか。

結論からいえば、清算条項があっても養育費の増額と年金分割については妨げられません。

私も、家事法に詳しいから年金分割をしない旨の合意をすることはできるのか、と裁判官や調停委員から聴かれたことがありました。

結論からいえば、年金分割請求権は、厚生労働大臣に対する公法上の請求権です。ですから、家庭裁判所には、そのことについて決める職権がありません。
したがって、紳士協定として約束をすることはできますが、法的効果を伴う意味合いで条項化をすることはできません。

しかし、慰謝料請求をしない代わりに年金分割請求もしない、みたいな折り合い方は、熟年離婚の場合あり得ます。

特に医師や歯医者など高額所得の共済年金の場合、この傾向がみられるように思うのです。

したがって、年金分割請求権を有する申立人が、それを行使するため按分割合を定める家事調停又は家事審判の相手方となるべきものに対して、その行使をしないとの約束をすることは可能です。

このような約束をすると、約束違反をした場合は損害賠償請求の問題が生じることになるので、一定の心理的効果もあると思います。

具体的には、申立人は、年金分割事件の申立てをしない、というものになるか、と思います。

年金分割請求権は、公法上の請求権ですから、そもそも民事・家事の裁判所で放棄できると考えるのが理論的に問題があるように思います。

もっとも、上記のように申立てをしないとの申出をすることで、当事者の意思に反して、年金分割をされることを防ぐことができます。

なお、3号分割かつ平成20年以降は、当然に2分の1ですから、このような定めは意味がないことになります。

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